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新型コロナ感染症(COVID-19)関連のリスク情報開示動向(1)


新型コロナ感染症(COVID-19)の影響が多方面に渡って生じています。

先行きが見通せない状況ではある!のですが、それでもある程度見通しを示さないといけないのが企業。

今般の新型コロナウイルス感染症の流行拡大は、世界的な規模で経済活動に影響を及ぼしており、多くの企業において、事業運営上の重要なリスクとしてご認識されていることと存じます。
 他方、内外の株主・投資者は、新型コロナウイルス感染症が上場会社の業績や事業運営等に与える影響について注視しており、上場会社からの積極的かつ充実した情報提供が期待されております。
 未だ流行拡大が続いており、先行きの見通しが難しい状況であるとは存じますが、上場会社の皆様におかれましては、新型コロナウイルス感染症に関するリスク情報について、有価証券報告書等の提出に先立ち、決算短信・四半期決算短信の添付資料等においても記載するなど、株主・投資者に対する適時、適切な開示にご配慮賜りますようお願い申し上げます。
 なお、新型コロナウイルス感染症の影響に関する情報開示につき、ご不明な点等がございましたら、ご遠慮なく、当取引所(上場部)までお問い合わせください。

ということで、COVID-19に関連するリスク情報の記載が求められているのが現状。

もちろん、わからないことだらけ!なので、じゃどう言う開示をすればよいの?

日本のものではないですが、SECの情報が参考になりますね。

アメリカでは「Form 8-K」と呼ばれる報告書式において、財務状況や株価に影響を与える可能性のある重要事項を SECに提出することが義務付けられています。

SECが2020年3月25日に公開した開示ガイダンスをみていきます。

SEC 「Disclosure Guidance: Topic No. 9」(2020.3.25)

訳は大和総研のコンサルティングレポート(以下のURL)を参照しました。

https://www.dir.co.jp/report/consulting/ir/20200415_021465.pdf


COVID-19 が、業績と財政状態にどのような影響を与えたか
 将来の業績と財政状態にどのように影響すると予想するか
 流動性及び資本にどのような影響を与えたか/与える可能性があるか
 融資契約における財務制限条項(コベナンツ)に抵触する可能性のある重大な不確実性があるか
 重大な流動性不足の懸念がある場合、どのような対策を講じた/講じるか
 貸借対照表の資産価値にどのように影響するか、重大な減損を見込むか
 貸倒引当金の増加、再編その他の費用計上が財務に重大な影響を与える可能性が合理的にあるか
 リモートワーク等は業務運営能力(財務報告、内部統制、情報開示含む)に影響があるか
 業務運営能力に影響がある場合、どのように対処するか
 事業継続計画(BCP)は実施できたか、計画を実施するための経営資源は十分か
 製品やサービスの需要に大きな影響はあるか
 サプライチェーンに重大な悪影響はあるか
 人的資源と効率性の問題が、業務の運営に重大な支障をきたしていないか
 旅行の制限と国境の閉鎖が、業務の運営と事業目標の達成に重大な影響を与えていないか

かなり多岐にわたっていますね。

ポイントは、やはり影響分析をきちんとしてそれをステークホルダー(利害関係者に示しなさいよ。

ということが求められています。

この分析は、会社内外両方ですね。

特にこれまで降られてこなかったようなリモートワークにおける業務遂行能力まで問われている点が非常に面白いですし、移動の制約の影響分析も織り込まれている点も興味深いです。

この辺りは、これまで織り込まれてこなかった項目のように思います。

では、どういった開示を行うことが理想的なのか?実例も交えながらこれから見ていきたいと思います。


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