市場を保つにはモラルが大事
市場、別にこれは株式市場に限らずですが、モラルが大事と改めて感じます。
たとえば、メルカリやヤフオクなどもそうですよね?
売り手と買い手が信頼性をもって取引する
その土壌があって初めて成り立つ仕組み、ですよね。
もし「騙してやろう」という人が大半だったらこうしたマーケット成り立たないと思います。
ニュースを見ているとついつい悪いことばかりに目が行きがちになりますが、大部分の人はまっとうにやってます。
そのことを忘れないようにしないといけません。
もちろん、監視の目が時に大事になります。
つまりあなたのことを見てますよ、
という視点ですね。
このことによって「悪いことをしよう」という行動に対して抑止が入ることになります。
財務報告の世界でも同じです。
不誠実な報告をやってやろう、という気持ちではなく
ちゃんと報告しよう、という気持ちがあって初めて真っ当な財務報告(有価証券報告書)の作成に繋がります。
そしてそれを支えるプレイヤーがいることを忘れないでいたいですね。
なんども出してすいません。
名もなきヒーロー
会計は、閉じられた世界ではなく広く経済システムと繋がっています。
金融危機でも露呈したことですが、会計数値におかしなことあれば市場が崩壊し、社会の信頼も崩壊する。
市場を維持するためには、さりげなくその仕組みを支えている名もなきヒーローがいます。
「行動を注視している」とあえて書いたのですが、何か罰を与えるとか、プレッシャーを与えるではなく、「注意深くみている」ということがポイントです。
それが結果的に適正な行動を誘発することに繋がります。
繰り返しますが、市場はモラルによって支えられています。
SNSもそうですよね。
まともに発言するという人が多いから成り立つわけです。
乱暴な発言ばかりする人いれば、もう閉鎖ですよね笑
人間を善とみるか、悪とみるか。
市場のシステムは性善説で成り立っているところが大きいです。
とはいえ、監視システムだけではなく、悪いことをした人に罰、ペナルティを課すことも必要です。
このペナルティがどのようなものであるか。
一つは法的に厳しい罰則(刑事罰も含む)もあります。
もう一つは緩い罰則(罰金など)があります。
おそらく多くの人は厳しい罰則がよい!と思われるかもしれませんが、案外そうではない、ということも言われています。
いわゆる証券市場におけるソフトローの果たす役割、ですね。
私は法律の訓練を受けていない素人なので、この辺り勘違いがあるかもしれませんが、財務報告は、ソフトローとハードローのどちらの要素が強いか、といえば、ソフトローの要素が強い、でしょう。
慣習という形で成り立っている会計基準は、その会計処理が強く企業の行動を拘束するものではなく、明らかに「法律」とは異なるスタンスを持っています(国によっては会計が法律化されているケースもありますが)。
罰もなしに成り立つの?と思われがちですが、真っ当に報告をしない人に対しては市場の原理に基づくペナルティ(評判が落ちる)や監査人からの厳しい意見(不適正意見)や証券取引所からの指導が入ったりすることになります。
厳しい罰則は効果的に思えるかもしれませんが、あまりに厳しいと人を委縮させてしまい、市場において自由に行動しよう、とする気持ちを失わせる、ということはあるでしょう。
だからこそ、今、ソフトローの力が注目されているわけです。もちろんハードローも必要ですので、バランスが大事です。
そもそもの社会的な規範が成り立たないような状況では、適正な財務報告は出来ない、成り立たないと考えてよいでしょう。
*わかりやすくいえば、「北斗の拳」の世界で適正な財務報告とか成り立つでしょうか?無理そうだな・・・と思いませんか。*ネタが古くてすいません。
正直ものがバカを不利益を被らない。
そうした社会であることが何よりも大事なのだと思います。
気を付けないといけないのは、こうしたモラルはどこかでタガが外れてしまうと崩壊してしまうこともある、ということです。
だからこそ、このモラル、社会規範を守ろうとする雰囲気を私たちが維持するだけではなく、それをより高めていくための努力をしていくことが必要なのだと思います。
名もなきヒーローたちが果たしているのは、まさに市場におけるモラルの維持、発展である、と考えていいでしょう。
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