株式投資では「分からない企業」に投資しないのが鉄則:メルカリとワークマンの比較
株式投資を行いたい!
と思った人に対するお話をします。
株式投資においては長期、短期のリターンをどうセッティングするか。
また配当金をどう考えるのか?
など色々ありますが、今回は株式投資を行う場合の重要な点を整理しておこうと思います。
まず、第一には、
「事業の実態が分からない」ものには投資しない。
これにつきます。
株価が伸びていたとしても、証券会社の方におススメされたとしても、自分が理解できない企業には投資しないのがベターです。
例えば、今、AI(人工知能)、ICT(情報関連)の業種が伸びています。こうした業種は業界人であれば実態がわかるかもしれませんが、事業内容が複雑化、多様化していることが多く、内容が理解できなければ株式を購入することを強くお勧めは出来ません。
じゃ、身近な企業に投資したらよいの?と思われがちですが、「知っている企業=事業内容が理解できる」とは限りません。
表向きは名前の聞く企業であっても、サービス提供内容が複雑であったり、他の事業がメインであったり、と事業が把握できないことがありえます。
身近なところではメルカリでしょう。
メルカリの決算の今期6月期の決算結果をみると、売上高は伸びている一方で、経常損失、当期純損失が計上されており、赤字になっています。
え、じゃ、メルカリは赤字なの・・・と思いそうですが、以下の事業説明ではメルカリ事業ではプラスで、大幅に伸びていることが分かります。
*GMVはGross Merchandise Valueの略で、流通総額、つまり売上総額となります。売上総額が28%伸び、さらに儲けも32%と増加していることが分かります。
それでなんで赤字になっているの?ということですが・・・。
メルカリは、メルペイ事業とアメリカの事業を行っており、そちらにコストがかかっているため、大幅にマイナスになっている、ようです(どのぐらい赤字かという点の資料がやや不足しています)。
ここまでの説明で、「分からない」という人は「投資しない方がいいです」。
分からないものに投資する、ということは言ってみればノリで投資するのに等しい行為です。
実態がわかる企業に長期投資する、それが基本です。でないと損切りも出来ません。
じゃ、どういった企業がわかりやすいか、といえば、たとえば、ワークマンですね。
ワークマンは売上が急拡大しています。というのも低価格志向、アウトドア思考、家族志向、労働力のシフトという4つの要因があり、その波を上手く捉えたのが同社です。
以下は4-6月期、つまり新型コロナ禍における四半期の決算報告の資料から抜粋してきたものです。
売上が、26.3%、新型コロナ禍の4-6月の三か月間の間でこれだけ売り上げを伸ばしたのは驚異的です!
そういえば、スーツを購入しよう!からリラックスできる服装が欲しい!というのにシフトしたわけですね。
売上を伸ばすだけでなく利益もがっちりと確保していることが分かります。
そしてワークマンが推進しているのがデータ経営、です。
こちらみると社員全員にデータ経営を浸透させ、店舗の経営に活かしていることが分かります。
新型コロナ禍で売上、収益を伸ばせたのはこうした裏付けがあったからこそ、なわけですね。
メルカリとワークマン。
どちらが良い企業かどうかは置いておき、分かりやすいのはワークマンではないでしょうか?
もちろん、事業内容や同社の抱えているリスクが理解できるなら、メルカリに投資するのもあり、です。
ですが、事業全体が見渡せない、分からない企業に投資するのは非常にリスキーです。気を付けてください。
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