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失って初めて気づくものってなんだろう


愛?

友情?

両親のありがたさ?


考えてみると色々ある。

最近感じたのは、
「若さ」
だ。

10代、20代の頃には全くそのありがたさはわかっていなかった。
当然だ。
自分が持っているものに、人はほとんど関心を持たない。
どちらかというと、自分が持っていないものに憧れ、関心を持つ。

自分が持っている優しさには気づかず、人が持っている賢さに憧れたりする。

自分が持っている身長の高さにはコンプレックスを持ち、低身長の可愛い女子に憧れたりする。
(以前の私)


だからこそ、若い時にはその若さの素晴らしさには気付いていないのが当たり前かもしれない。

それにしてももったいない。


若いってだけで、キラキラしてるのだから。


大学講義の帰り道、私の前を4人の男子学生が歩いていた。
色んな話をしながら。
暗い顔の学生は誰もいない。
はしゃいでるわけではないが、一緒に話してることが、本当に楽しそうに見えた。

服装もそれぞれ。
体型もそれぞれ。
顔は後ろ姿なので見えないが、髪の色もそれぞれ。
そのそれぞれにあった服装をしていて、それも似合っている。

決して高い服ではないだろう。
背中に背負っているリュックも、決して高価なものではない。

それなのに、輝いているのだ。


「キラキラ」
という言葉がぴったりなくらいに。

後ろから同間隔の距離を保ちながら見ていたが、キラキラな光がこぼれている様に見えた。これを「オーラ」と呼ぶのだろうか。


私の方がずっと値段的には高いバッグを持ち、服を着ているのに、
私の方がずっと知識も経験もあるのに、その光の眩しさに、一発KOパンチを食らった感じがした。


今まで若い人たちを見ても、こんなふうに感じたことはなかった。
たくさんの若い人たちとほぼ毎日のように接してきたのに。

なんでだろう、と思いながら彼らを追い越そうとした瞬間だった。


そのうちの1人が私に気づいて「あ、上野先生」と言った。
私の授業を選択している学生だった。

ちゃんと私の名前をフルネームで覚えていてくれ、他の学生にも私を紹介する。

なんてまっすぐな、性格の良さ。屈託のない態度。

大人は、こういう若者には敵わない。
いくら経験があっても、知識があっても、修羅場を踏んでも、このストレートな素直さはその反対にどんどん失っている。


負けだ。
別に勝ち負けではないけど、若さとその純粋さに完敗だ。

そしていつも思う。
なぜ、そしていつからこの純粋さを失ってしまったのだろうと。

大人になるにつれて失うものは、肌のハリや、スタイルの良さだけではない。
心の美しささえ失っているのだとしたら、
なんとか心だけでもその純粋さを保てないものか、と最後の足掻きをしようと思う。

多分、鎧を脱ぎ捨てること。
見栄を張らないこと。
自分のままでいること。
何も知らなかった子供の頃のようになること。
それは恥ずかしいことでもなんでもない。

できるかな。
本当にやりたいなら、早速やるしかない。

いやーショックだけど、良い勉強をしているなと思う。
来週少し自分がピュアになれたら、また報告しよう。


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