見出し画像

スカイツリーからの宿題


元客室乗務員。エアラインスクール代表。
現在、エッセイスト修行中。

何かのヒントに、元気になるエッセイを目指しています。



もしレストランに3段階のコースがあったら、
あなたはどれを注文するだろうか?


今日は、初スカイツリー。

行列しているイメージしかなかったため、
ずっと避けていたのだが、どうしても行きたくなった。

チケットは二種類。

350メートルのところまで上がるのは、
当日券で2,100円。


さらにその上の450メートルの
「天望回廊」まで上がると、3,100円。


3,100円で、一番上まで上がることにした。

最初に上がった350メートルの景色は、想像以上に
素晴らしい。
ずっとここにいても飽きない。
ぐるぐると、何周もして

「もう上に上がらなくてもいいんじゃないか」

と思っていた。


だから、さらに100メートル上に上がる際に、


「帰りにもう一度ここに戻れますか」

と、スタッフの人に思わず聞いたほどだった。


そして上がった450メートル。


言葉を失う。


そこは、別世界。

圧巻。

まさに

「天空のフロア」

たった100メートルの差でこんなに違うのか。

さっき350メートルの世界を、素晴らしいと思っていた
自分がバカのようだ。


「もし、350メートルまでしか上がらなかったら」

と思うと、怖くなった。

上まで上がったから、この世界を知ったけど
350メートルまでしか上がらない人は、
そこがベストだと思ってしまう。


1,000円出せば、極上の世界を見ることができるのに、
350メートルで満足してしまう。


ほとんどの人が、450メートルまで上がっていたようだが、

実社会ではどうだろう?


レストランのコースで真ん中のコースを
つい選んでしまう自分がいる。


安心だからだ。


でも、それでは極上の景色は見れない。


今自分がいる場所が一番、と思っていたら、
上に上がらなければ、
極上の景色を一生知らないままだ。

もちろん知らないのは、それはそれで幸せかもしれない。


でも、一度極上の世界を知ったら、
もう下には降りたくない。

結局その後350メートルのフロアに戻っても、
もうぐるぐると見て回ることはなかった。
だって、極上の景色を見てきたから。


上を見たから、自分の見方が変わったのだ。


何を選択するのか

何を見たいのか

どこで満足するのか


それによって、おそらく人生が違ってくるのだろう。


「上に上がらなければ、その景色は存在しないのも同じ」


「一度極上を知ったら、そこから降りたくなくなる」


そんな経験をするために、スカイツリーに行った気がしている。

さて、この気づきをこれからどう活かして行こうか、考えている。



上野 博美


サポートありがとうございます!いただいたサポートは、次の良い記事を書くために使わせていただきます!