見出し画像

時代に合った人が生まれてくる


「最近の若いものは」


という言葉は、私が若い時からあったように思う。

大体40代、50代の人たちが10代、20代の人たちを見て、そのように言うイメージがある。


私の仕事がこの10代から30代の、いわゆる「若い人たち」を教える仕事なので、「最近の若いもの」がどんなものなのかは、他の熟年世代よりも知っていると思うが、この言葉はできる限り言わないようにしているつもりだ。


ただ、傾向として「メモは取らない」「質問しない」「失敗を極端に恐れる」「大きな夢を持たない」などはあると思う。
それが良いとか悪いではない。
個人差もある。
メリット、デメリットもある。

「愚痴」にせず、「傾向」を伝え、デメリットで損をしないように伝えている、と言うことにとどめているつもりだ。
(本当のところは、生徒さんたちに聞かないとわからないが)


いわゆる「ジェネレーションギャップ」と言うものだと思っているし、これは最近の話ではなく、昔からある。


では、なぜ「ジェネレーションギャップ」が起きるのか?


先日、ふと思った。

「時代に合った人が生まれてくる」


つまり、その時代に応じて必要な能力は備え、必要ない能力は備えていないパソコンのソフトと同じようになっているのではないか、と思ったのだ。


例えばメモを取らなくても、録音機能、スクショ機能がある時代に生まれているので、メモは取らないソフトが入っている。

失敗を回避することができる情報を探すスキルやソフトは、脳に入っているので
失敗するかも、と思ったことは挑戦しない。

YouTubeどころか、さらに短い動画であるTikTokなどのスピードの速いものにも、十分ついていけるソフトが脳に入っている。


その分もしかすると、長文で書いているものを熟読し理解するソフトは、入っていないのかも知れない。


そう、生まれつき持っているソフトが違うのだ。
それはその時代にとって必要なものを持っているので、若い人たちに世代交代することができるのだ。


生まれつき持っているソフトが違うと思えば、人格否定はしなくていいし、その人のせいでもない。
違う脳を持っているんだから、お互いに協力すればいい。
デジタルが壊れた時に、アナログを知っている人が必要になる。
この話をするときにいつも思うのが、空港のシステムダウンだ。

空港のシステムがダウンしたことは、過去に何度かある。
そうなると、全てアナログ、手作業で行うことになる。
どこまでのシステムがダウンしたか、にもよると思うが、私が客室乗務員時代は当然アナログで、グランドスタッフ(地上係員)の人たちは、一人一人の旅客のボーデイングパスを手でもぎっていたのだ。(古い・・・)

それを経験しているグランドスタッフがどのくらい今在籍しているのかはわからないのだが、もし在籍していたら、アナログにすぐに頭を切り替えることができると思っていて大いに助かるのではないか、と思っている。

こうしてジェネレーションギャップを、年代の違う人たちが相互補完し合うようになれば、世の中はスムーズにいく。


かくいう私も、30歳になったばかりの娘に教えてもらうこともあるが、以前は彼女の「めんどくさがり」な部分を何とかしないとと思っていたのだが、それもこれだけ便利な時代には「面倒なことは、機械に、デジタルに任せる」で良く、その浮いた時間を別のことに使って貰えばいい、と最近は思っている。

違う年代がお互いに補完し合えば、途切れることなく人類は発展していけるのだろう。
もちろん、時代の変化に取り残されたくない人は、「脳のアップデート」が必要なので適宜やっておこう。

脳のアップデートには、好奇心が欠かせない。
そして好奇心が若さを保つ秘訣だと、私は思っている。

「時代にあった人が生まれてくる」のは、大スターなどもそうだな、と思った。今度このことについて書いてみよう。

サポートありがとうございます!いただいたサポートは、次の良い記事を書くために使わせていただきます!