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小説

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記事一覧

短編小説 「黒い糸」

春樹は、指定されたカフェに着いた。 平日の昼下がり。 周囲には、30代から40代の主婦で溢…

Hiromi  U.
3週間前
3

小説 「視点」最終章 必然

前回までのあらすじ 接客観察が鋭い梨花に感心する鈴。 その鈴は以前から梨花を知っていて、…

Hiromi  U.
1か月前
9

短編小説「視点」第5章 縁

前回までのあらすじ 初めて一緒に仕事をした、梨花と鈴。 仕事終わりに行ったカフェで、梨花…

Hiromi  U.
1か月前
11

短編小説「視点」 第4章 顧客満足は細部に宿る

前回までのあらすじ 中堅客室乗務員の梨花と、後輩の鈴はフライト後に五つ星ホテルに 行った…

Hiromi  U.
1か月前
8

 短編小説「視点」 第3章 「観察力」

中堅客室乗務員の梨花は、初めて佐藤 鈴とフライトした。普段は後輩たちに怖がられがちな梨花…

Hiromi  U.
2か月前
9

短編小説 「視点」 第2章 見えないもの

鈴は、梨花の言葉を待っている。 膝の上に、組んだ手を置いて聞いている。 「まず、すごいな…

Hiromi  U.
2か月前
11

短編小説 「視点」

第1章 気づき 「先輩、お疲れ様でございました」 「もう、先輩はやめてって言ってるでしょ」 「だったら、江頭さんお疲れ様でございました」 「お疲れ様、佐藤さん」 「えー、佐藤さんじゃなくて、鈴でいいですよ」 「はいはい、鈴さんお疲れ様でした」 二人は会社のロッカールームを出て、一緒にエレベーターを待っている。今日のフライトで一緒だった二人だから、一緒に帰ってもおかしくないが、他のメンバーはまだロッカールームだ。 「やっぱり佐藤さんは仕事ができるんだな」 梨花はいつもの