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4.3 SaaSツールベースのWeb構築 (複数のSaaSを連携)

 SaaSもさまざまな機能を実現するものが増えてきています。ひとつのSaaSでかなり幅広い分野をカバーするサービスもありますが、基本的には業務/用途ごとのサービスとなっています。マーケティングと営業、営業と会計、営業とプロジェクト管理など企業での業務活動は連携してやりとりしながら遂行されるものなので、必然的に複数のSaaSを連携するようなシステム構築も増えてきています。
 MAで入力済みの取引/案件情報を会計ソフトのfreeeやクラウド請求書作成ソフトのBOARDに連携したり、SFAで生成した問い合わせフォームからの問い合わせ内容をプロジェクト管理ツールのbacklogに連携したり、さまざまなSaaS連携がありますが、すこし複雑な連携処理をさせようとすると、いずれかあるいは双方のSaaSのAPIを呼んで処理を行うAPIプログラムを外部に構築する場合があります。

代表的なSaaSの例

 ふたつのSaaSを連携しようとする場合、基本的にはいずれかのSaaSの情報をもう一方のSaaSに送ることが多いわけですが、連携する情報としてはそのSaaSがDB管理している「連携可能な情報」の中から選択することになります。たとえば、顧客の会社名、部署名、担当者名などですね。それぞれのSaaSの機能として、連携できるようになっている項目をまず確認した上で、どの項目を連携項目とするか決めることが要件の一番の肝となります。
 
 その後は、どちらのSaaSからどちらのSaaSに対して、どのようなユーザ操作で連携できるようにするか、どのように取り込んだ相手のSaaSのデータ項目を参照できるようにするかというUIの規定などから始まってシステム設計が必要となります。


Webディレクタとして次のステップをさがしている方たちへ

これからのWeb構築・Webディレクションとして、業務にまで踏み込んでディレクション/プロデュースすること、それが近年のバズワードであるDXにもつながること、そしてWebの進化とともにWeb構築の各種ツール/サービスやSaaSが広がってきていることにしたがって、業務とシステムの両面からWeb構築・運用していく人間が求められていくこと、そのためにどのような知識や能力を身に着けていくとよいかについて解説している「マガジン」です。