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体の水分

毎年夏になると、脱水症のニュースを毎日のように耳にします。
人は食べ物がなくても水さえあれば1か月近く生きることが可能ですが、水を一滴も摂らないと、2~3日で生命を維持することが難しくなるといわれています。水は生命を維持するのにとても大切なものです。

体内の水分の役割や量について

1.どのくらい体に水分がある
体の水分量は、年齢によって変わります。 高齢者の水分量が減っているのは、水分を多く含む場所である筋肉の量がだんだん 減少していくためです。

2.体の水分はどのような働きをしている

●体温を調節する
体温が上がると汗をかきます。汗には皮膚から蒸発するときに熱を奪い、体温を下げる働きがあります。

●老廃物などを運び出す
体の中の不要なものは、便や尿となって排泄されます。

●栄養素・酸素を運ぶ
栄養と酸素は、血液によって体のすみずみまで運ばれます。水分が少なくなると、血液の流れも滞ってしまいます。

3.どのくらいの水分量をとればいい

1日に必要な水分量は、体重や季節、下痢・発熱などの有無、運動量などにより異なります。一度にたくさんとることは大変なので、1日の中で、こまめに摂るようにしましょう。
たとえば、起床後、朝食、昼食、間食、夕食、風呂上がりにコップ1杯の水を飲むと、約1L補給することができます。

例えば体重50kgの高齢者であれば、
50kg×40mL/kg=2000mL=2リットル の水分摂取が必要になります。

水分の出納


体内の水分は、適度な摂食や飲水、発汗や排尿などによって、ほぼ一定になるように調節されています。
汗は不感蒸泄の量に含まれないため、夏は意識して多めに水分を摂ることが大切です。
夏の炎天下で10分歩くと、約100mLの汗をかくといわれています。

体内で水分が不足した場合、体は「のどの渇き」として知らせてくれますが、高齢者では普段から水分摂取が少ないことや、のどの渇きを自覚しにくくなっている場合があります。渇きを感じていなくても水分を摂るようにしましょう。補給としては水やお茶がよいですが、高温下の運動や大量に汗をかいたときは、電解質を含んだ水の方が吸収が早く回復に効果的です。


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