ビットコインETFによるリスクの一極集中
みなさんこんにちは、ウエマツです。
今回はコチラの記事を紹介します↓
リスクの一極集中
ビットコインETF承認に対して、あることが気がかりだった。
フィデリティ(Fidelity)とヴァンエック(VanEck)(どちらも米国の投資信託の販売・運用会社)。
などのひと握りの例外を除いて、
ビットコインETFの申請者はほぼすべて、
カストディアン(金融資産や証券などの保管や管理を行う機関やサービス)としてコインベースを使おうとしているということ。
暗号資産カストディ業務のリスクが高く、
セキュリティの最善の方法が発展途上であるため、
資産が単一のカストディアンに集中することに懸念があります。
コインベースは信頼されているが、
ハッキング不可能なターゲットは存在せず、資産の集中はリスクを高める。
規制当局による「適格カストディアン」の指定は十分ではなく、
さらに理想を言えば、
デジタル資産のカストディアンはより厳しい基準のもとでの監視が必要だと提案されています。
手強いハッキング集団
暗号資産カストディアンのリスクは、ビットコイン(BTC)が無記名商品であるため、一度盗まれると資産が完全に消失する可能性がある点にあります。
伝統的な資産カストディアンは法的契約に基づく保管が多いが、
BTCは現金や金に似ており、ハッキングによる直接的な損失リスクが高い。
例えば、
北朝鮮のラザルスグループは過去6年で30億ドル相当の暗号資産を盗んでおり、コインベースのような大規模なカストディアンがターゲットになり得、ます。
ビットコインETFへの投資が増えるにつれ、
機関投資家が保管する暗号資産は、サイバー犯罪勢力にとって魅力的な標的となる可能性が高まっています。
冗長性に必要なのは人員
大規模な金融機関は複数の監視層を設けてセキュリティを確保しています。
例えば、BNYメロンで(バンク・オブ・ニューヨークとメロン・フィナンシャルの合併で誕生した米国の金融機関)は約5万人の従業員のうち、1000人がセキュリティ業務を担当しています。
これに対し、
暗号資産カストディアン企業の従業員数ははるかに少ない。
コインベースは5000人未満、ビットゴーは数百人です。
これらの企業は新しい組織であり、数百億ドル相当の無記名証券を保護するために必要な冗長性を提供することに課題がある可能性があります。
真の監視には冗長性が必要で、既存の金融機関に比べてリソースが不足していることが懸念されています。
サイバーセキュリティ基準の整備が急務
現在の「適格カストディアン」の指定は、伝統的な銀行業務に重点を置いており、サイバーセキュリティや暗号資産に関する専門知識が不足している。
暗号資産カストディアンに対する監視はサイバーセキュリティ面でも重要であるが、業界全体の基準が未確立で、「適格カストディアン」というステータスだけでは安心できない。
ビットコインETFのような暗号資産の金融システムへの統合は進んでいる。
投資家保護を真に重視する規制当局は、新しい世界への適応と厳格なサイバーセキュリティ基準の確立に注力する必要があり、
誠実な情報開示や財務監査と同様に金融の安定にとって重要となる。
おわり
以上が今回の記事の紹介になります。
自立分散型を理想として立ち上がったブロックチェーン。
それが、
ビットコインETF承認を受けて取り扱う中央集権型の組織にリスクが集中してしまう、というジレンマが面白いですね!
そして、
ブロックチェーンとサイバーセキュリティの問題は常にあり、
私達個人の投資家も自分の資産を守るために必要な振る舞い方などは勉強していかなければいけない部分だと思っています。
以上、ウエマツでした〜
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