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マネジメントには正解がない

会社に入り数年たったときに組織をマネジメントすることになりましたが、どうしていいのかよくわからない状態でした。自分が適任だから管理者になったというよりは他にやる人がいないから仕方なく管理者にさせられたかんじでした。

自分が管理者になった後に人がどんどんと辞めていきます。補填で新しく採用してもすぐに辞めていく日々。
会社全体で人の出入りが多かったので正直なところ仕方ないのかなとも思ってましたが、心のどこかで何か違うなとも思ってました。

そんな中、会社で管理職を集めた研修がありました。マズローの欲求5段階説とか心理学的なところや3Cとかのロジカルシンキングまで幅広く教えてもらいました。いまでも色々と参考にしているような知識を学べました。

研修で色々と学んでいきましたが、まだマネジメントの本質的なもの、核心となる正解(原理原則)がわかりませんでした。

本質がつかめなかったので、研修の最後に講師の方に質問してみました。
「色々を教えていただきましたが、結局、マネジメントの正解がどこにあるのかわかりません。上手くいくときといかないときがあります。」

悩んでいた自分は特効薬になるような「コレです!」みたいな明確な回答を期待してました。

講師の方の回答
マネジメントの正解に定位置はありません。コレですみたいなものはありません。常に相手と自分の間に正解があります。相手が変われば正解の位置も変わるし、あなたが変われば正解の位置も変わります。正解自体の位置を見つけようとしたり、以前の正解の位置を探しても見つかりませんよ。見るべきものは相手と自分自身です。正解そのものを探そうとすると迷子になりますよ。正解の位置は不定なんです。

想像していたような「コレです!」といった回答ではなかったですが、自分にとっては明快な回答でした。非常にスッキリしました。

誰かと待ちあわせする時と同じでした。自分と相手の住んでいる中間地点で待ちあわせすることもあるし、相手の場所まで行って会うこともある。買い物する場所だったり、旅行先や旅行のために駅や空港で待ち合わせすることもある。目的や時間や相手や自分の状態によって待ちあわせする場所と時間が変わるのと一緒でマネジメントの正解も状況によって変わる。

つまりAさんとの待ち合わせは渋谷だったからBさんとも渋谷で待ち合わせしようというのはあまりにも自分勝手すぎるということ。Bさんが沖縄に住んでたらどうすんのさ?って話。ただ東京にBさんが遊びに来ているというのであれば渋谷でも問題ないかも。Bさんだから渋谷が不正解と決めつけてもいけない。状況によって変わる。

Aさんの時にこうやってマネジメントしたら上手くいったから、Bさんにも同じマネジメントをしようとしても上手くいくとは限らない。
そして同じAさんだとしても1年前のAさんと今日のAさんは違う。前に上手くいったマネジメントが今も上手くいくとは限らない。

誰にでも効果的なマネジメントの正解を探そうとして見つからずに不安だったけど、普遍的な正解はないと知って安心しました。
1人では絶対に見つからないもの(正解)を探しても見つかるわけがない。正解を探すなら相手と一緒に探さないといけない。

マネジメントは常に相手とそして今の自分と向き合わないといけなかった。正解の定位置なんてどこにもなかった。

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