竹田青嗣先生による子ども向けの哲学入門書。子ども向けといえども、扱っている題材が哲学なので読み進めるにつれて、どんどの難しくなる。正直、後半の議論はほとんど理解できていない。特に、竹田先生の専門の現象学は今なお発展途中の学問でもあり、難易度が高い。他の本でも現象学について勉強したことがあるが、からっきしわからない。
内容はちゃんとは理解できなかったが、竹田先生の人となりははじめて知ることが多かった。大学卒業後、フリーターを経験していたり、在日韓国人二世であることのアイデンティティに苦しんだり、子ども時代両親の仲が悪かったりなどかなり苦しい人生を送っていたらしい。しかし、それらの苦悩を哲学を通して克服していこうとする様はとても尊敬する。