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【日本習合論(内田樹)】うえこーの書評#19

日本の文化を雑種文化ととらえ,とくに神仏習合の観点からとらえた日本文化論です.

日本は様々な文化を持っていて,またそれぞれの人が考えることも様々です.しかし,友達との会話や現在SNSのいいね機能など,共感を求められるシーンが多いような気がします.そこで,迎合してしまうことなく自分の考えを持っていくことが大事です.

自分の考えにはもちろん自分の専門以外にも及ぶでしょう.そこで,専門外が口を挟むな,という人もいます.たしかに,専門外の人は見当違いな意見を言ってしまう可能性は往々にしてあるでしょう.しかし,専門外だからこそ見える景色もあるのではないでしょうか.その人の専門がどうであれ,まずは聞いてみるというのが習合の文化ではないでしょうか.

だからといってすべての考えを無批判に受け入れてしまうと,相対主義,ポスト・トゥルースに陥ります.様々な考えはありますが,「これはダメ」「これはまし」という分け方は必要です.どう分けるかは人それぞれなので,難しいですが一つの基準として「表現の自由を尊重しているか」というのがありそうです.どのような考えを持つかは自由ですが,そこに他者への敬意がなくてはいけません.

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