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OJT活動を通じた組織活性化の進め方

OJTが効果的に機能すること

OJTは「主に職場において日常の仕事を通じて、または仕事に関連させながら意図的計画的に行う訓練・研修」で、人が成長する上で大きな役割を果たします。OJT活動を効果的に実行できるような仕組み作りが大切だと考えています。

従来からの先輩社員の声として
・自分の時はOJT制度、教育なんてなかった
・先輩(自分)の背中をみて盗め 自分で学べ
・自分は褒めてもらったことなんてない
・これで成果を上げてきた 何が悪い
こんな声が上がってきていました。

なかなかそれでは、人が粘り強く成長できる時間的な余裕がなくなってきました。
昨今、人と人が気軽に話をする機会が激減していますので、対話を活性化する必要性は増しています。
また転職環境が変化し、誰でもより自分にあった組織を選んで移動しやすくなっています。
労働人口が減少していく環境で、所属する組織に問題を感じ離職する人のモチベーションを高める必要性は、今までにも増して大きくなっているといえます。
OJTにより、人と人の交わりを強固にし、何でも気軽に言い合える良好な人間関係を作り上げることが組織活性化のための肝であると感じています。

OJT活動を通じ組織でメンバーを育成する環境作り

そこで、注目したいのが「マズローの欲求5段階説」です。
下位の欲求が達成された時点でより1段上の欲求段階に移行するというものです。
この内容を確認し、今の組織で不足している点に重点を置く必要があります。

3段目の「社会的欲求」所属存在していることの欲求は満たされているか?
この組織にいて自分は成長できる満足感が得られているのか。

また、
4段目の「承認の欲求」認められている実感を感じることが出来ているか?
ということです。これはなかなか難しいのではないでしょうか?

マズローの欲求5段階説

このあたりに焦点をあてながら、仕組み作りを進めていく事が必要と考えています。

ポイントは、「人」と「人」の繋がりの大切さを再認識することだと考えています。
すべては、「人」と「人」の繋がりです。

対話を通じた共感

「人」と「人」との繋がりを意識して組織を強化します。
そのために必要なのは「対話」を通じて「共感」すること。
相手を知ることです。

対話実行までに進めるステップ

1.コミュニケーションスキル「傾聴」「謙虚な問いかけ」について理解する。
2.対話の基本的な考え方を理解する。
上司部下の関係以外に、人と人の繋がりという意識が大切であること。
人と人が「対等」に向き合い、相手の考え方を尊重し、その考えを排除しないこと
3.対話の実際
なかなか対話が進められない場合にも活用できるように、
具体的な進め方をフローチャートを用いて実践します。

OJTリーダー制度の設計 基本的な考え方

OJTリーダー制度のしくみ作り

「新人」をターゲットとし、「組織力最大化」を皆で考えるプロセスと捉えてみます。
1.「OJTリーダー」の定義
マネージャを補佐し部門教育をチーム全員で推進するためのアレンジャー役
2.新人を題材にしてチーム員で議論するきっかけとする
・自由に発言できる組織作りを目指す ・・上述のマズローの「存在の欲求達成」を目指します
3.OJT担当者が自分で抱え込まず、主体的にチーム員を巻き込んで教育します
4.OJTリーダー自身の育成をも目的とします

OJTリーダー制度の目的

1.OJTトレーニー(新入社員)の早期戦力化とモチベーション向上
2.OJTリーダー本人の成長を図ること(人を育てることが本人の最大の成長機会となる)
3.組織が一丸となってチーム員を相互育成する風土の涵養
4.組織の活性化を図る(新人からも学び、新人配属を変革の起爆剤とする。)

OJT制度運用の例



OJT制度実際の構築例ご紹介

日本の人事部 となりの人事部
OJTリーダー制度で、創業130年の企業文化に新しい風を古河電工が取り組む組織風土改革とは

https://jinjibu.jp/article/detl/tonari/1844/ 前編
https://jinjibu.jp/article/detl/tonari/1845/ 後編
株式会社 アイ・キュー

人材教育 : 人材開発の実践情報誌 26(6), 48-51, 2014-06
古河電気工業 新入社員教育は1つの「題材」 部門内の人材育成について皆で考えさせるOJT制度
(特集 自ら考える人材が育つ 新しいOJTの提案 On The Job “THINKING”)

https://ci.nii.ac.jp/naid/40020105455
日本能率協会マネジメントセンター

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