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動画の台本を信じろ③

ここは動画の台本の墓場......ゆっくり解説動画の台本を供養します。試合を見たり動画見たりするのが面倒くさい人はここで文字を見て何となく試合内容を想像してみてください。

【アストンヴィラ対ブライトンの台本】

皆さんこんにちは。上原力也を信じろです。

今回は、プレミアリーグ第九節 アストンヴィラFC対ブライトンFC
の試合後レビューをします。

本動画のアジェンダは
・フォーメーションの紹介、注目選手
・アストンヴィラの戦術
・ブライトンの戦術
・まとめ

でございます。それでははじめていきます。


・フォーメーションの紹介、注目選手


まずはフォーメーションの紹介から。

図1

ヴィラは4,2,3,1、ブライトンは3,4,1,2でした。
ヴィラは古豪らしい王道を征くフットボールをしているなーという感じで、信じろ的には特徴的な戦術をとっているブライトンに興味がわきました。
詳しい内容については後ほど触れていきます。

つづいて、それぞれのチームの注目選手を二人ずつあげていこうとおもいます。ヴィラはグリーリッシュと

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ワトキンスです。

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この二人の質的優位は必見です。とにかくうまかった(小学生並みの感想)


ブライトンはウェブスターと

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ランプティーです。

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ランプティーはスピードがあってアイソレーションをうまく活用していました。後半のやらかしといい、顔がかわいいというのも注目ポイントです。

そして本試合の最重要人物、アダム・ウェブスター。この試合では、彼の高いビルドアップ能力がいかんなく発揮されていたと思います。
解説を作ってるうちに気付いたら主役になっていました。彼のいぶし銀の活躍には今後も要注目です。


・アストンヴィラの戦術

図3


アストンヴィラは、シンプルにスペースを活用するという傾向はあれど割と何でもするしできる、といった印象が大きかったです。
・基本的に保持時は、サイドバックが幅をとりながらポゼッションして前進します。
・相手がツートップの場合はサリーダして対応します。
・非保持時は、ネガティブトランジションの状況によって変化します。攻撃時に押し込めていた場合はゲーゲンプレスを、そうでないときは中盤の3枚で中を絞りセットディフェンスを、自陣側に押し込まれているときはリトリートをします。
・ポジティブトランジションも優秀で、美しいカウンター攻撃も何度もやっていました。

特徴らしい特徴といえば、グリーリッシュの存在でしょうか。
ビルドアップ時のグリーリッシュのデスマルケや、ハーフスペースでのサポートが絶品チーズバーガーで、非常によく効いていました。王様の鑑ですね。
戦術グリーリッシュといわれるのも、何だか頷ける気がします。

得点シーンは押し込んでから左サイドで得たセットプレーからのゴラッソでした。これはお見事といわざるを得ませんね。
他にも惜しいシーンをたくさん作っていましたがビッグセーブやポストに阻まれました。


・ブライトンの戦術

図2


ブライトンの戦術は複雑です。基本的に3バックでポゼッションするのですが、左側センターバックのウェブスターが幅をとってウイングバックを押し上げます。
この時点で左右非対称の戦型で、左側がオーバーロード状態になり、そこでパスを回し前進を図ります。
そうしてアイソレーションを作り出し、右サイドへのサイドチェンジで一気にファイナルサードへの侵入を図る。というものでした。

ポゼッションする上でウェブスターの役割は非常に重要なもので、ワイドからハーフスペースを支配し、コンドゥクシオンによってウイングバックをフリーにし、左サイドでの数的優位を彼一人で作り上げていました。

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彼の活躍でブライトンの保持がうまくいき、ヴィラがセットディフェンス中心になって、より最終ラインのコンドゥクシオンが効く状況になっていました。

また、先ほど述べたビルドアップによりランプティーの快速も最大限に活かせていました。
サウサンプトンほどの極端なものではないにせよ、能動的にオーバーロード状態を作りサイドチェンジをするというものを繰り返しやれていたので、
彼らが狙いをもって実践しているのは明白だなと信じろは思います。

守備時ではほぼ全員戻ってのリトリートと、ウイングバックを吸収して4,4ブロックを敷いて守るというのを使い分けていました。

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サイドを突破してきた選手に対しては、ダブルチームで追い込むなどといった「数的優位を作る」という決め事がありました。

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完全に押し込まれているときは、それを逆用されてハーフスペースからミドルシュートがバンバン飛んできていたので、ここは明確な弱点だなと思います。
ただ、多くの規律をもって組織的に守るブライトンにとってはどうしようもない弱点だなとも、信じろは思います。ミドルシュートに関してはコストと割り切ってそうですね。

得点シーンは裏への抜け出しからウェルベックの独走、見事なループシュートと、左右のゆさぶりからグラウンダーのサイドチェンジ、マーチの見事なミドルがファーポストに突き刺さりました。
この試合はゴラッソ祭りでしたね。


タレントの質的優位を最大化しようとするヴィラと、ゲームプランと組織で崩し切ろうとするブライトンという対照的な2チームの衝突は、1対2でブライトンの勝利に終わりました。
この試合を通して、運ぶドリブルの重要性やフリーランの重要性を再認識できましたし、非常にエキサイティングな試合でした。
細やかな戦術性はフットボールの醍醐味だよなと、信じろは思います。

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