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文通先生

初めて入るコミュニティの1年目って印象に残るものですよね。小学1年、中学1年、高校1年、大学1年、社会人1年・・・

その先生は中学1年生の担任でした。

複数の小学校が一緒になって不安と期待に溢れる中学1年生の時の担任ということもあってか、その先生とは実際その1年しかほとんど絡みがなかったにも関わらず私の印象に残っている先生でした。まあ、綺麗な先生だったのでそれが印象に残っている要因だったのかもしれませんが(笑)。

特に印象に残っているのは「性教育」の授業の時です。

中学1年生ということもあってか、なかなか授業に真剣になれず(私自身も)ヘラヘラ笑ったり、ニヤニヤしたり、そんな空気が教室に流れていました。ビデオを見終わった後に先生がそんな私たちに対して本気で怒ったんです。あれは結構衝撃でした。当時の私は重要性をそこまで理解しておらず、「先生が怒ったこと」の方がびっくりしたのかもしれません。それでも今では当時の先生の気持ちや考えはとても理解出来るし、私たち生徒に対して本気で怒ってくれたことの重要性が理解出来ます。そして、先生も初任だったのですが、まだまだ学校や人間関係にも馴染んでいない中学1年生の私たちにあの場面で怒ることが出来ることが、本気で私たちに向き合ってくれていたんだなと、後々思い出すことになります。

そんな先生とも中学卒業後は特に絡みは無く私は大学生になりました。

大学の友人からある本を紹介されて、私はまた先生と連絡をとることになります。その本は、森見登美彦さんの作品「恋文の技術」という小説です。

この本を読んだ私は「僕も文通をやってみたい!」と思うわけです。でも、一体誰に送ったらいいのかわからず、実家に帰った時に過去にやりとりをしていた年賀状を探していました。

そんな時に先生との年賀状を見つけ、せっかく手紙を送るなら自分にとって思い出のある人がいいなと思い、きっかけはそんな気軽い気持ちで手紙を送りました。

「本当に手紙返ってくるんかな?」

「変な奴やと怪しまれんかな?」

「そもそも覚えてるんかな?」

そんなことを考えながら、毎日下宿先のポストを覗きながらドキドキしていました(笑)。

そして・・・返ってきました!!!!!

いやー、もう感動しました!!!!!!

しかも、先生も丁寧に手書きで返してくださり、こんな私のノリに付き合ってくれたんです。

そして、大学2回生の頃から始まった文通は今でも続いています。

内容は本当に些細な内容から仕事の悩み、恋愛の相談等々その時々のことを書いています。先生なりの経験や考えをいつも書いてくれるので本当に勉強になる文通が出来ていて、(私は)とても満足です。


大学生の勉強が本当に大変でついていけなくて悩んでいて時、

「人生には一度ぐらい死ぬ気で勉強をしなければならないときがきます。優君にとっていまがその時なはずです。健闘を祈ります。」

といった言葉をくれて、どれだけ私の力になったか・・・


これからも先生に断られない限り、文通は続けていきます。

縁があって今年の4月からは私も仕事で学校現場に携わることになりました。

これからも間違いなくお世話になりそうです。


これが私の

忘れられない先生

です

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