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2月社長朝礼前半 ー日経平均株価と日本企業の動向ー

毎週しゃべってた時は先週のネタとか、ニュースとかを話題にしてたりとかしてました。
が、1カ月に1回だと話が溜まりますね(笑)



1、最近のニュース

1-1. 日経平均最高値について

月一になってから、ニュースネタとかもあんまりしてないので、今日は日経平均が最高値になったというか、バブル期をようやく越えたという話からしたいと思います。
34年ぶりくらい?なので、34歳以下の人たち(30代後半といっても3〜5歳とかだけど)はなかなか実感がない話ですよね?

失われた30年とかいう話をよく言うけど、バブル期のときを後から振り返ると、当たり前なんだけどあれがおかしかったよなって。
でも、その時は誰も疑ってなかったんです。
今回、バブル期を越えたと言うところでいくとどうか?という話だけど、バブル期よりは実体が伴っていると言われています。


SBI証券による日経平均株価のチャート


変わったところでいくと新NISAが制度化されたのがあるかな。
それこそワイドショーレベルでも普及してきてて。
ただ、NISAに投資して、それが日本の株式市場に流れてる金額は1割くらいだと言われています。
僕はその事自体より、その事によって上場企業が株主を意識した経営になっていっている事が大きいと思います。
だから自社株買いだとか、経営者が「株主価値を高めていく」ということに意識を向けていく様になって、日本もようやくそうなったということが株価を上げている要因の一つになっていると思います。

日本の株価がバブル期を超えたと言っても、アメリカの会社と株価の関係と日本の会社と株価の関係で見ると、まだまだ割安なんですね。
アメリカの株価はもっと高いわけです。
そうなると、日本の株価ももっともっと上がって良いと思うんです。


1-2. 日本の遅れている理由

日本が遅れている理由を挙げるなら、内部留保が大きい一つです。
日本はどうしてもお金を溜め込むから、株主からするとバッシングというか、しっかり投資に回せってことになる。

当たり前だけど会社の安全性を言うと、溜め込んでる方が良いわけですよ。
自己資本比率が100%に近ければ近いほど、会社にもし危機が訪れても自己資本でなんとかなるから。
だけど投資家からすると、貯めてたってお金は稼げないじゃないかっていう考えになるんですよ。
0.01%の金利なんて言うと、仮に100万あっても100円の利息にしかならないですよね。
それより100万円のお金を使って、たった1%の利益としても、0.01%の100倍の投資効果なんですよ。
お金をどう振り分けたら一番リターンがあるのかっていうのを考えるのが投資家なんです。

だからそういう面からすると、ため込んでてはダメなんです。
そういう投資目線で考えると、内部留保が多いのは、ある意味経営能力がないと見なされるんです。


1-3. 本来の株主至上主義

元々の株主資本主義っていうのは、経営者⇔株主・投資家の関係があって、投資家っていうのは自分の資産を増やしてくれる優秀な経営者に投資してるっていう状況なんです。
1000万円のお金を投じて1年間運用してもらって、2000万にしてくださいと託してるんですね。

逆に経営者は投資家からお金を預かって、それを使って経営して、利益が出たから配当しますと。
だから溜め込んで全然使ってないとバッシングを食らうんです。

これもまた日本の良くないところですが、その投資家に評価されるために、自社株買いっていうのをやるんです。
自己資本比率が高いとため込んでいると思われる。
本来は貯め込まず、いろんな人が株を持っていますという状態の方が良くて、他人資本が多い方が自己資本比率は低いので、自己資金を使って、自社の株を買って自己資本比率を下げる事をするんです。

自社株買い、例えばウエダ本社の株をウエダ本社が買うとね、自己資本比率っていうのは下がるんです。
すると、自己資本利益率(ROE)という、企業がどれだけ効果的に資本を利用して利益を上げているか?という数値が上がることになるので、投資家がその率だけを見ると「良い」ということになり、株が買われるという流れになるんです。

ただ、これ本来はナンセンスな話で全然意味ないですよね?
なんだけども、数字上ではまかり通ってしまうんですよね…

2、日本の株価と経済

2-1. 株価が上がった理由

それはちょっと置いといて、さっきのNISAの話で。
NISAは実際の株式市場に10%くらいしか流れ込んでないらしいけど、これだけ活況を呈しているのを見ると、やっぱり多くの人が株を持つことで、上場企業は評価されいくんですよね。
投資家からすると、その会社がオープン性というか、そう向かって行ってるということが評価されていくわけです。

なので冒頭に戻ると、バブル期の時よりはかなり実体が伴っているという話なんですね。
30数年間突破しなかった株価が最高値突破したということにおいて言うとしばらくは上がるかな、と思いますね。
僕に株の知識があるわけではないので、偉そうに言えるわけではないけど、少なくともアメリカの大統領選挙まではこの流れは大きく変わらない様に思います。


2-2. 株価が上がったもう1つの嬉しくない理由

あと、もう1つの株高の要因ってやっぱり円安なんですね。
なぜ円安に振れていくのかっていうと、アメリカ経済もずっと良くて金利高だから。
本来想定されていたのは、日本は金利が上がってアメリカの金利は下がるという状況。
そうなると金利差が縮まるから円安が収まると思われていたんです。
でも、そうならないんですよね。


日米の金利差と円安の関係


そもそも、円安ってことは日本が弱いとみなされているわけじゃないですか。
本来、国が強ければその通貨は高くなるってことが普通だから。
そういうことを考えても今までの日本が弱くみなされすぎて、今ちょっと見直された状況だと思うんですね。
バブル期っていうのは浮かれた状態でバーッといったわけじゃないですか。
今は、バブル期のように「日本すごい!!」「日本が世界ナンバーワンだ、アメリカも抜いたんだ」みたいな形で、もてはやされたのとは違って、あまりにも実際の企業実力からすると低すぎたんですよね。
そこに、溜め込んでばかりの日本企業が、NISAなどもあって、オープンに向けていったので、海外投資家などからすると、漸く日本企業が投資効果を意識した経営をやり始めたので、そうすると、実力より安いよということで買われていってるという状況なんです。
となると、何か微妙な話で、浮かれているのもちょっと違う感じがしますよね。

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