2022年年頭所感
明けましておめでとうございます。
コロナ禍で二回目の新年を迎えてしまいましたが、年末年始の帰省や初詣、百貨店の初売りなどでも人出は多く、これらを見ても今年は久しぶりに経済も前年からアップしていく年にはなるでしょうし、色々な動きが元の姿を取り戻し、表面上は明るい様相を見せていくものと思われます。
しかしその一方、GDPで世界1位の米国と2位中国との対立は益々激化していくでしょうし、地政学的にはロシアのウクライナ問題、イラン、イスラエルと、サウジアラビアなどアラブ諸国と米国との関係や、メルケル後のヨーロッパのパワーバランスの変化など、世界中が一触即発の状況でいがみあっている事や、更には地球全体で見れば、気候変動による大災害が世界中で起こっていて、いつ何が起こってもおかしくない状況は今後ずっと続いて行くでしょう。
そんな中での日本は、失われた30年などと言っている間に、GDPでは中国に倍以上の差をつけられ、グローバルという事において周回遅れと言われる様になってしまいました。
又、国家債務残高は地方と合せると1200兆円とも言われ、財務省中心に財政危機を唱える人達と、貯蓄などで相応の資産があるから全く心配はないと積極財政を唱える人達が、それぞれの正論を戦わせていますが、日本が取るべき道は、この様なこれまでの資本主義での経済論理で考えていて良いのでしょうか?
日本人は、真面目で勤勉で悲観主義者が多く、先々の不安から今を我慢して貯め込むという性ですから、生き方に対する考えを変えていかないと、国が金を出しても貯めるという構図は変わらず、ずっとこの財政危機派と楽観派の論争は続いていって抜本的な解決はできない様に感じます。
一方、日本が一番進んでいる事は何でしょうか?
それは少子高齢化で、現状は断トツでこの問題のトップを走っていますし、間違いなく他の先進国や、急成長していく途上国もこの問題を追いかけて来ますが、何とインドでも昨年11月に一人の女性が産む合計出生率が2.0に低下したとの事であり、中国では既に人口が減少に転じているそうです。
日経新聞では元旦から資本主義の第三の危機と一面記事にしていましたが、こんな事を考えると、日本は少子高齢化をチャンスと捉え、それに合う新しい資本主義を編み出して、世界をリードしていく事を考えていくべきだと思うのですが、その為にはこれまでや他国にこれらの解はなく、自国の状況から考えて、自ら生み出ていく意志が何よりも重要だと思います。
そんな中我々は、今後に向けての大きな転換期を迎えています。
昨年は京都市の全小中学校の全教室に向けて、大型モニターを3月末までに納めるという、これまでに経験をした事がない規模の納品を、大手メーカーなども問題だらけの中、無事納める事ができた事や、営業面でも年末に大きな受注が決まりましたが、これも、これまでの先人達が培って来てくれた事や、この20年に渡って展開して来た事が全て繋がってのもので、これらは、この数年オフィスという領域において表現して来た事を、大きなフィールド、しかも大手企業と渡り合っても遜色なくできるという事を表してくれたものでした。
今月11日には、与謝野町でATARIYAをオープンし、今年から丹後を中心に、地域での展開をしていきます。
我々としてはこれまで、働くと生きるが相反するかの様な日本の働き方を変革していこうとしてきましたが、コロナ後の世界でその関係性も大きく変わり、今後は働くと生きるを一緒に考えていく事、その事が地方を豊かにし、少子高齢化のトップを走る日本が生み出す新しい資本主義(新しい価値観)を示していく事に、我々のフィールドを広げていきたいと思います。
漸く、オフィスでの展開が理解され出したのに、また、理解できない事を言っていると思われると思いますが、私も年齢が年齢だけに、今度は20年も掛からない様に、ピッチを上げて頑張っていきたいと思います。
2022年1月4日 普段は使っていないウエダ本社社長室から
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