市川猿之助逮捕!依然残るビニール袋の謎を検証 袋を養生テープで止めた?

2023年6月1日、歌舞伎役者の市川猿之助(本名・喜熨斗孝彦)が警視庁捜査一課に自殺幇助の容疑で逮捕され、目黒署に留置された。

事の発端は女性週刊誌『女性セブン』6月1日号(5月18日発売)の告発記事である。「歌舞伎激震の性被害!」「市川猿之助(47)濃厚セクハラ」という物々しいタイトルが見開きに踊っており、歌舞伎界の御曹司が弟子や舞台関係者に日常的にパワハラ・セクハラを行っていたというもので、日本の伝統芸能を司る歌舞伎界の大きなスキャンダルが拡散された。(以下、市川猿之助を猿之助、『女性セブン』誌を「セブン」と省略します。)

猿之助の罪は_命の尊厳は

この記事は5月18日に発売されたが、その三日前に「セブン」の記者が猿之助のもとを訪れ、直撃取材しているが、猿之助は「答える義務はない」と答えたと報道された。猿之助は18日に自身のスキャンダルが大衆の目に晒される事は分かっていた。そしてこの日、歌舞伎ファンはもっと恐ろしいニュースを耳にする事になる。午前10時頃、猿之助のマネージャーが目黒の自宅リビングで市川段四郎と母親の喜熨斗延子さんが倒れ、地下のクローゼットで猿之助が意識朦朧とした状態で見つかった。延子さんはその場で死亡が確認された。段四郎も搬送先の病院で死亡が確認された。(wikipediaより)猿之助は警察病院に運ばれ、その後措置入院し、取り調べを受けたのち、逮捕に至った。

以上が簡単な時系列である。他、ネットニュースなどで詳報が散見される。
ここでは、猿之助一家心中事件の不可解な点を挙げておく。断っておくが、筆者は歌舞伎ファンである。以前はスポンサーがいたので大体の演目は観た。しかし、歌舞伎役者だからといって、捜査に何らかの手心が加わり、二人の命の尊厳が歌舞伎の伝統よりも軽いものであるように扱われるのであれば、歌舞伎は今後二度と観ないと思う。

「ビニール袋」は捨てたと被せたまま

猿之助が両親に被せたビニール袋の描写について、二つの異なる報道がある。

猿之助の供述では18日にセブンの暴露記事が発売になるので、17日に家族会議を開き、一家心中する事を決めた。猿之助が薬を用意し、飲ませ、両親が眠るとビニール袋を被せた。

●「週刊文春」2023.6.15号より〜"両親が動かなくなった後、それを取り外し、"薬のパッケージとともに家の近くのゴミ箱に捨てました。

●「女性セブン」2023.6.15号
p.26より〜「第一発見者がリビングで発見した時、猿之助さんの両親はビニール袋を被ったままの状態で、部屋の手前に段四郎さん、奥に母親という並びで倒れていたといいます」


奇しくも同じ発売日のこの雑誌には猿之助さんが両親に被せたビニール袋の始末について、二つの異なる事実が描かれてる。すなわち、「猿之助がビニール袋を捨てた」と「第一発見者が両親に被せられたままのビニール袋を目撃した」だ。ではセブンの記事が本当だとして、ビニール袋は誰が捨てたのか。猿之助は意識朦朧として発見されている。文春では捨てたはずのビニール袋がセブンでは被せられたまま発見されている。どちらかが嘘を書いている。文春は捜査関係者情報、セブンも同じ捜査関係者情報だ。

養生テープで止めた

今日、ビニール袋を両親に被せた後、養生テープで止めたという報道が入ってきた。随分と冷静で、随分と念がいった行為だ。
この報道が本当なら両親の息の根を止めたのは猿之助だ。殺人よりも罪の軽い自殺幇助にして執行猶予を勝ち取り、また舞台へ…と誰かが目論んでいるとしたら…

この事件の報道には何かの操作が有り、猿之助が負う刑事責任について、酌量しようとする動きを感じる。まさか警察内部で伝統ある歌舞伎役者に臭い飯を食わすわけにはいかない…としてマスコミを使って情報操作しているなんて事はないとは思うが、二人の命が失われ、一人は歌舞伎役者という厳然たる事実のもとに公正に捜査をして、犯罪性が認められたら猿之助は然るべく刑に服していただきたい。

歌舞伎界にパワハラ被害相談窓口を

歌舞伎役者だからと彼を寛大に扱う事は、歌舞伎への信用低下に繋がり、その信用回復は出来なくなる。歌舞伎座の運営会社松竹芸能は猿之助のパワハラセクハラをしっかりと調査し、今後二度と同じような事件が起きないために被害相談窓口など作り、風通しの良い業界に作り上げていくことが大事だ。


何が問題でなぜこんな事件がおきたのか。しっかりとした調査委員会をつくり、再発防止マニュアルを作って歌舞伎界の進化を見せて欲しい。猿之助が歌舞伎界で甘やかされて育った末に社会とずれた感覚でハラスメントに無自覚だったのなら、彼もまた浄化作用のない古色蒼然とした業界の犠牲者と言えなくもないからだ。




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