はじめてのおつかいの見方が初めて変わる日
「はじめてのおつかいでマジで泣けるようになったんだよね〜」
忘年会で久しぶりに会った松田くんは半笑いでそう言いました。
高校卒業とともに建築関係で働き始め、21歳で中学の同級生と結婚、同時に子供も生まれた松田くんは当時、同期でパパ一番乗りのパパ界のホープでした。
どうせこのまま松田くんは3〜5人くらいの子宝(キラキラネーム含む)に恵まれ、田舎に建売一軒家を買い、中古のアルファードを乗り回し、「昔はワルやったな〜」などと武勇伝を語りながら場末のパチンコ屋で1パチを打つんだろうと思っていましたが、そんな松田くんが若干鼻に付く発言をしました。
絶妙に鼻に付く発言を。
どうやら人気テレビ番組「はじめてのおつかい」を見た時の捉え方が昔と今で変わったという話をしているようす。
「子供の頃は子供の行動面白いな〜て感想だったけど、今は親の目線になっちゃうよね〜」
「自分の子供と重なっちゃって泣いちゃうよね〜」
当時、松田くん以外の同級生に子供がいる奴はいませんでした。
元来空気が読める体質でなかった彼の発言は、爆弾と言う程でもないが爆竹くらいの爆発力がありました。
なんかウザいという絶妙な心境を忘年会にばら撒いたのでした。
子供のいない君たちには分からないだろうけど、子供のいる僕には「はじめてのおつかい」の真の醍醐味が分かるんだ
そう言いたいのか。言いたいというのか。
当時は理解できなかったこの発言の趣旨、今日、少し理解できた気がしました。
はじめてのおつかいを見て、予期せずウルっときてしまいました。
頑張って歩く子供の姿。
それを見守る親の姿。
ヤラセなんてどこにもないでしょう。
あればそれこそアカデミー賞ものです。
そんな純な姿たちに心の琴線が鳴らされたのでした。
僕にはまだ子供がいません。
結婚6年目。
子供が欲しくなる時間でした。
でもそんな子供のいない僕の涙腺にも温かいものを感じた数時間。
こういう事だったのか松田くん。
君が全身スウェットでドンキで買い物していても、マリファナマークの芳香剤をインナーミラーに吊るしたアルファード(型落ち)に乗っていても、やっぱり君は少し先を行っていたんだ。
そんな心を揺さぶられた時間を過ごした今日この頃でした。
そんなわけで今日からnote投稿開始です。
ウエダミライといいます。
32歳、既婚、好きなものは甘辛く煮た肉です。
noteを始めようと思ったきっかけは、何か人を喜ばせられるような事がしたいからです。
基本的にはエッセイテイストで人の役に立つ事を発信しつつ、たまに余談ができる余裕感が出せるといいですね。
また詳しく自己紹介できればと思います。
どうかよろしくお願いします!
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