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[まとめ] 2020年7月に書いたnoteのまとめ

noteでは 以下のルールで投稿している

* 毎週火曜日 読書 (2020/1 から
* 隔週金曜日 日常のこと (2020/3/27から
* 毎週土曜日 その他 (2020/2/22から

さらに、2020年4月からは毎月最初の「その他」に先々月のまとめを書くようにしている。水平思考の考え方に意図的に「偶然」を取り入れるという考え方がある。偶然に同じ時期に書いた記事をごちゃまぜに考えることで新しい知見を得るのだけど、僕の場合は単に頭の体操です。滅茶苦茶でも自分で考えることで知識の定着を狙っています。

今回は2020年7月。

[読書]NVC 人と人との関係にいのちを吹き込む法
[HipHop] Febb as Young MasonとFla$hBackS(JJJ, Febb, KID FRESINO) / この痛みはまだまだ愛せねえが
[読書] 失敗の本質
[HipHop][L.A.暴動] N.W.A & EAZY-E キングス・オブ・コンプトン
[読書]ソフトウェア・ファースト あらゆるビジネスを一変させる最強戦略
[YouTube][妄想旅] シチリア・パレルモのYouTuber 「Masino Zummo 」
[読書] スタンフォード式 疲れない体

ひとつの文章にまとめるのは、なかなか難しい題材だ。

自然(じねん)

今回のエントリーをまとめるにはイノベーション・自己改革など何かしらの「コトを成す」ということを軸にするのがいいかと思いました。まず、イノベーション的にまったく新しい概念で事業なり組織がなりたちます。しばらくは成功事例を深化させて効率化するわけですが、数十年もすれば自己改革をしなければ崩壊することになります。

昔、任天堂の岩田社長(当時) が WiiやDSの成功のあと「この成功に再現性はあるのか?社員たちに実力と勘違いさせないようにしなければいえない」と自らを引き締めていたことがありました。多くの成功は本人たちが同じような努力をしても時代がズレれば成功しなかったのではないかと思います。

こういった時流を捕まえることをうまく言いあらわせる言葉がないかと思っていたのですが、NHKの100分で名著の「モモ」の回で「自然(じねん)」という言葉があることを知りました。「自(みずか)ら(自分が行うこと)」、「自(おの)ずから(自然とそうなること)」が一致した状態を「自然(じねん)」と言います。
「自(おの)ずから」の状態がなく「自(みずか)ら」を愚直に努力しても空回するということです。その視点をあわせて「コトを成す」ことを見ることが大切かと思いました。

イノベーション

異論はあるかもしれなけど、Easy-EがHIP HOPを巨大ビジネスにすることをできるということを示したイノベーターだったと思う。
80年代に麻薬の売人として財を成していたEasy-Eが「HIP HOPはビジネスになる」と私財を投じて勝負をかけた。殺人事件発生率が全米の中でも非常に高い地元の南カルフォニアの現状をラップしたギャングスタラップは大人気となり最初のアルバムは300万枚もの大ヒットとなった。放送禁止用語連発の歌詞は物議を醸し、FBIから正式に抗議を受けたり、事前からの警察からの警告を無視してライブで「Fuck the police」を演奏してその場で逮捕されたり様々な騒動を巻き起こしたが、時流を見事にとらえた。その成功を見た白人の投資家たちがHIP HOPに投資するようになり、今のHIP HOPのビジネス的な成功がある。

日本においてはHIPHOPはアメリカほど人気はないが、2010年代の後半になりようやく若者たちの人気がはっきり分かるようになってきた。10年代前半のHIPHOP低迷時に、JJJやKids FresinoとのグループFla$hBack$やソロなどでハイクオリティな作品を発表したFebb as Young Masonたちの熱意が時代を変える切っ掛けを作りました。

YouTuberたちも熱意で時流をつかんだ。世に広く発信するのに既存のメディアに頼らないという熱意は世界中に広まった。本日では個人や小規模のグループが作る正解中の多種多様な動画コンテンツを楽しむことができる。シチリア島のMasino Zummoは地元パレルモのストリートフードを世界中の何十万人もの人々に紹介することに成功している。

この時期に必要なのは「熱量」なのではないかと思う。Easy-Eたちの自分たちにおかれた悲惨な現状を伝えたい、成功したいという熱意、FebbのHIP HOPがかっこいいことを伝えたい、Masino Zummnoの地元を紹介したいという熱意。
新しいことはそれまでの知識・常識で判断できない場合がある。過去の知識・常識はむしろ新しさを疎外する要因になる。それらを打ち破るには「熱量」が必要だ。多くの場合、空回りするのだろうが時流を捕まえたとき、大きく時代を変えることができる。

日本の軍隊においても同じことが言える。最終的には自己改革に失敗し崩壊してしまったのですが、明治期に欧米列強に蹂躙されないという熱意が短期間で列強各国に負けない軍隊を作り上げ日露戦争においてロシアを打ち破ることになった。明治維新からわずか37年のことである。

自己改革

成功した人も組織も、時間がたつと自らを変革する時代がくる(自己改革)。過去の成功体験をもったまま自ら新たなイノベーションを起こすことは、時に最初に成功することよりも困難になる。過去の成功体験が新しい価値観の導入を邪魔するからだ。
日本軍は日露戦争時の「艦隊決戦思想」「白兵主義」を最後まで捨てきれなかった。現状を正しく把握し、科学的手法で自己改革するアメリカ軍に歯が立たなかった。では、自己改革には何が必要だろうか?

共感

組織でコトを成すには共感が必要だ。最初のイノベーションでは狂気にも似た熱量でなんとかなることでも、成熟した組織には、ある程度の「健全さ」が必要になる。見事に組織を自己改革したのがマイクロソフトだ。ビルゲイツ・バルマーから経営を引き継いだナデラは「NVC 人と人との関係にいのちを吹き込む法」という人と協力する方法を示し、マイクロソフトを多様性を活かす協調型の組織として自己改革した。一方で旧日本軍は多様性を排除し同じ詰め込み型の教育を受けた一部のエリート層が作る場の空気に影響され自己改革ができずに終わった。

科学・技術

最初のイノベーションでは、科学・技術より熱量が重要だったが、自己改革はより科学・技術が重要される。そうではければ組織内の人々を納得させ協力してもらうことができないからだ。
特にIT技術の重要性は増すばかりだ。アメリカ本社のマイクロソフトやGoogleでキャリアを積んだ及川卓也さんは、日本においてはベンチャー企業を成長させるより、大企業の改革の方が効果が高いと、企業がIT技術により自己改革する方法を「ソフトウェアファースト」という本で示した。企業はITを外部へ丸投げするのではなく、自らの力で「手の内化」することが重要だと説く。

スポーツにおいても科学の重要性は増すばかり、アメリカの文武両道を地でいく「スタンフォード大学」では、体調管理への科学の適応をし続けている。日本人の元プロスキー選手の山田知生さんもコーチとしてさまざまな科学の適応を行っている。

自己改革には「共感」「科学・技術」がより必要としたが、もちろん「熱意」も必要である。

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