【書評】お金のむこうに人がいる

資本主義とは何かという問いを丁寧にわかりやすく解説した本。

※後述:筆者は明示的していませんが、「通貨の発行権がある国は財政上の負債が増えても破綻しない」というMMT理論と論理的な出発点が近いと思います。少なくとも、この本を読んでMMT理論を見直すと、理解が深まりやすいと思います。つまり、政府が借金をするから(=国債を発行するから)、民間の貯蓄が増える、という観点です。

普段当たり前に思ってしまっていることを改めて違う観点から教えてくれる本でした。

例えば、

売る側にとっての価格と、買う側にとっての効用は違う

国、企業、個人の財布の中をお金が回っているだけ

GDPはあくまでお金の流れの総和

国の財政は労働の分配先を変えるだけ

将来につながることにお金を使うべき

【子育ての負担】を忘れた社会

貿易赤字は何が問題か、GDP成長率の低下は何が問題か、年金問題は何が問題か

この本だけではまだ解けない問題は多いのですが、

普段当たり前のように流れていくニュースのヘッドラインに抱いていた違和感を少し違った角度から見てみることを教えてもらった気がします。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?