期分け(ピリオダイゼーション)の目的について考える
新型コロナウイルスの影響を受けて、マラソンやトレイルランニング等のイベントも開催か否かの判断を迫られています。
※今日も新たに、名古屋ウィメンズマラソンがレースの縮小開催を発表。
開催か中止か・・・どちらに転んだとしても一定数の批判は出てしまうので、個人的には主催者の判断、そしてリーダーシップを尊重したいと思っている派です。
私も決して他人事ではなく、香港のトレイルに引き続きUltra Trail Mt. Fuji:UTMFも中止になる可能性はあります。
ですが、そこは自身でコントロールができません。
基本的には、主催者の判断に潔く従うのみです。
ただ、下記の投稿でも書きましたが、目標にしていたレースがなくなると、モチベーションの管理が難しいですよね。
仮にUTMFが中止になることを考えると、次は9月までレースがありません。
「9月まで同じようなモチベーションでトレーニングができるか?」
と言われたら、多分できない。
ごく少数の人は強いメンタルで黙々とトレーニングができたり、今までと同じように食事の管理ができるかもしれません。
ですが、いくらストイックだからと言って、これまで通りトレーニングを積み重ねていった方がいいのか?と言うと、個人的にはそうじゃないと思っています。
肉体的にも精神的にも、メリハリはつけた方が良い。
トレーニングで期分け(ピリオダイゼーション)をする意味って、こういった不測の事態が起きた時にも有効だなと思うわけです。
例えば、ある優先度の高いマラソンに参加する予定の場合、レースの最終段階ではコンディションを整えるために、テーパリングを行います。
テーパリング期間中は、これまで積み重ねてきたフィットネスレベルを一度落としながら、身体を整える方向性でトレーニングしていきます。
レース後は一定期間リカバリーされる期間を設けて、次の目標に向けてフィットネスを「再構築」していきます。
一見すると、期分けはフィジカル面をコントロールすることが目的のような感じがしますが、メンタル面のコンディションをコントロールすることにも大きく貢献しているわけです。
特に優先度の高いレースに向けてトレーニングを続けていると、レースが近づくにつれて緊張状態は高まりますし、合わせて怪我や風邪などのリスクも高くなります。
トップアスリートがレース前に発熱するのも精神的なストレスによる場合がありますよね。
そういう意味でも、休む時は思い切って休まないといけません。
フィットネスレベルは常に右肩上がりの状態を目指すのではなく、上げ下げを繰り返しながら、向上させていきます。
ざっくりしたイメージは下記のような感じですね。
なので、不測の事態でレースが中止になった場合は、フィットネスレベルが落ちることを心配せずに、肉体的・精神的リカバリー期間を設けてから、次の目標に向けて走り出すのが得策かなと思っています。
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