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加藤諦三(読書記録)

 「日本人であるならば、人は調和して、助け合って、信頼しあって生きていくものであり、そういうふうにあるべきだというバカバカしい考え方があるから、だからこそ人は常にほんとうのことを言えないのである。絶えずウソをつかなければ生きていけない文化が日本の文化である。」
甘えを断つ より

 冒頭の一節に惹かれ最後まで読んだ。
 良い子を演じる子供は親に褒められたり、叱られたくないがために良い子を演じる。物事の表面よりも一段深いところにある動機をすっかり忘れてしまっていると後々困ったことになりかねない。

 また著者のアメリカでの経験から得た日米比較は興味深い。どちらが良いというわけではないが、個々の自我の確立は民主主義には不可欠だという主張には頷けた。

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