インプットとアウトプットをセットにして学びの定着を促す~独自の社員教育とUdemy活用でうまれた相乗効果とは
鳥取県では、2021年度から「オンライン学習受講促進事業」として、県内企業や求職者へUdemy Business(以下、Udemy)を活用したオンライン学習の機会を提供しています。
この取組の中でITやDXを学び、社内業務に活かしている企業の事例を取材しました。
今回は、鳥取県内にオフィスと工場を6拠点構えるリバードコーポレーション株式会社の坂本さんにお話を聞きました。
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Udemy学習へ希望者が殺到!学びたい社員が想像以上にいたことは嬉しい発見
―御社の事業概要と、坂本さんの担当業務について教えてください。
当社は農業包装資材の製造販売をはじめとする農業トータルソリューション事業と、ペットフード製造販売事業、およびリチウム電池の二次加工事業、この3本柱で成り立っている会社です。
私の担当業務は総務全般に加え、オンライン研修も含めた教育機会を従業員に発信・提供したり、社内研修を開催する業務にも携わっています。
―今回、鳥取県の「オンライン学習受講促進事業」に参加するにあたり、御社は学びに対してどんな課題を持っていましたか。
当社はこれまでも地元の団体等が主催する研修・セミナーへの参加や、オンライン講座・通信教育講座などの受講を社員へ積極的に推進してきました。
近年は社会人のリスキリングが盛んになっていますので、その流れを受けて2023年度からはさらに学びの場の提供に力を注いでいます。
その中で「学ぶことを主体的に捉えて自身のスキルアップにつなげていける人材を増やしたい」という想いがあり、何かいい方法はないかと考えていたところ、鳥取県からUdemyを活用したオンライン研修の案内をいただきました。
講座数が非常に豊富で、どの講座も自由に視聴できる点が魅力的だと感じ、参加することにしました。
―社内に参加者を募った際の社員の皆さんの反応はいかがでしたか。
Udemyを使って学んでみたい社員を希望制で募集したのですが、数名の枠に対して20名以上も応募が殺到したのには驚きました。
Udemyでは学べる講座数も多く、若手からベテラン社員まで幅広く意欲の高い人が手を挙げてくれたことで「こんなにも学びたい人がいたんだ」という発見がありました。
Udemyの学びが形となり、良い変化をもたらすことに期待したい
―以前から社員の皆さんへ学びに関する働きかけを続けてきたからこそ、多くの応募があったのだと推察します。Udemyで学んだ皆さんの感想はどのようなものがありましたか。
「参考にしたいと思える内容がたくさんあった」とか「資料をダウンロードして繰り返し読むことができるので、より深く学ぶことができた」という声がとても多かったですね。
今回の参加者は中堅社員が多く、社員それぞれが興味のある講座を自由に受講できる形式にしたのですが、マネジメントやコミュニケーションスキル、リーダーシップといった講座を受ける人が多かったようです。
私自身もUdemyを受講し、総務関係の仕事に役立つ内容をいくつか学びました。
公共団体が提供する無料のセミナーに比べると、より専門的に深いところまで教えてくれるのがUdemy講座の良いところだと思います。
動画は何回でも再生できるので、一回では理解できなかったことも見直しながらしっかり吸収できるのが良いですね。
―コロナ禍までは対面研修が主だったと思いますが、動画を使った学習も今後一つの学びの手段として選択肢に入ると思いますか。
コロナ禍ではセミナーなどもZoom開催が多かったので、オンラインでの学びは社内にわりと浸透しており、Udemy講座の受講も違和感なく受け入れられました。
Udemyは開催時間が決まっているセミナーとは異なり、自分の好きな時間に視聴できるのが大きな魅力です。
―Udemyで学んだ内容が実務で活用できた事例があればお聞かせください。
今回は全体の傾向としてコミュニケーション・マネジメント・リーダーシップなどの講座が多かったため、まだ目に見えて学んだ変化がわかる段階には来ていませんが、今後ぜひ形となってくれればいいなと期待しています。
日常業務にUdemyで学んだことを取り入れ、周囲の人との関係性づくりに役立てるといった流れを通じて、少しでもUdemyでの学びが社員とその周囲の人への良い変化につながるといいですね。
社長自らが学びを実践することで、社員も徐々に学習へ前向きに
―御社では以前から社員へ積極的に学びの機会を提供してきたそうですが、その風土が生まれるきっかけとなった出来事は何ですか。
当社の社長は、社員に対してよく「学ぶことが重要だ」というメッセージを発信しています。
社長自身も現在学校に通っており、「学ぶことが色々な挑戦につながっているから年齢なんて関係ない。何歳になっても諦めずに学び続けよう」と言います。
社長自らがそれを楽しそうに体現する姿を見て、ここ数年で社員にも徐々に学びの重要性が浸透してきたように思います。
それが今回、Udemy講座に20人以上から手が挙がったことにもつながっていて、積極的に学びたい人が増え、学びの風土が社内に根付きつつあると感じています。
―社員の皆さんが学びへ前向きな姿勢を示し始めているのは素晴らしいですね。今後の学習促進について、挑戦したいことがあればぜひお聞かせください。
当社では社員が研修やセミナーなどに参加した場合、インプットとアウトプットをセットで行う形で、自らが学んだ内容を社内に伝える取り組みをしています。
どんな学びがあって、それをどう周囲に伝えるかを考える中でこそ、さらに理解が深まると考えているからです。
部署内で共有をする場合もあれば、もう少し広く社内研修として報告会をする場合もあって形式は様々ですが、業務外で学んだことはみんなで必ず分かち合います。
それにより、社員の研修へ参加する姿勢も意欲的になっています。
当社は鳥取県内に6つの拠点があり、普段は社員同士が交流する機会がなかなかありません。
そこで定期的な社内研修や勉強会で本社に集まる機会を設けたり、親睦を深めるイベントを開催したりして社員の横の連携や社内コミュニケーションを促進しています。
今後も組織活性化を目指して、オンライン学習を含めた学習機会を積極的に活用し、社内の学びに対する意識向上と社員一人ひとりのスキルアップの支援を続けたいと思います。