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ブランドとは何か、ということを真面目に考える。

皆さんこんにちは!!

三年生の新野です。

せっかくの土曜なのに、大寒波が襲来したとのことで…家から出れませぬ。

さて、今日はうちの班で今年やってきた研究をチラ見せしたく(笑)ブログを書いてみます。

ブランド一つとっても、いろんな切り口、解釈ができて面白いですよ〜

是非最後まで読んでください〜〜

ラグジュアリーブランドの「絶対性」

うちの班の研究は、ひとえに申し上げると、「ブランドとは何か」という研究をしております。

前の記事でも少し触れたのですが、主にラグジュアリーブランドについての研究ですね。

ラグジュアリーブランドは普通のブランドとは全く持って違う論理の中におります。。。

それは、ラグジュアリーブランドはその「良さ」がわからない人々を「あ、この良さがわからないのね」と絶対的な価値基準の世界に置くことがそのブランドの力となるからです。

一般的なブランドは違います。

例えばユニクロの場合ですが、ユニクロは機能性が高くて、僕も大好きなブランドではあるのですが、

これはあくまで「比較」の世界です。

Aの製品よりもユニクロの方が質がたかい。Bの製品の方がユニクロよりファッショナブルだ、

というように。だからユニクロの良さがわからない、といったときにも、「あ、そうなんだね」という話で終わりなわけです。つまり一般的なブランドにはその個々人の価値基準にその価値は委ねられているのですね。

一方で、エルメスのバーキンについて、その良さがわからないと言った場合はどうでしょう。

「あなたにはこの良さがわからないのね」という非難を受けることもあるかもしれないし、無教養というレッテルを貼られることもあるのではないでしょうか。笑

私たちの班は、このブランドが持つ絶対性はいかにして生まれ、そして維持されるのかということを研究しております。


模造はそのブランドの価値を下げるのか

つぎに、ブランドとその模造品の研究なのですが、これもとても面白いです。

大抵、模造品、コピー品の存在は「本物のブランドの価値を下げる」と考えられていますが、

実は模造品のお陰でブランドの価値が高まっている

ということもあり得るのではないでしょうか。

なぜなら、本物が、本物たる所以とは、偽物、模造が存在するからなのです。本物しかない世界には(そもそも本物という言葉があるのかどうかも怪しいですが笑)、本物という言葉は使われることはないでしょう。

偽物が模造をすればするほど、本物の権威性は高まっていく、といった感じでしょうか。

例えば、(新興国のワインを偽物とは言わないでしょうが)ワインの事例で言えば、オーストラリアや、チリなど、新興国のワインが広まれば広まるほど、"由緒正しい"フランスのブルゴーニュ・ボルドーワインの正統性は高まっていきます。

偽物も偽物だけでは存在し得ないので、本物と偽物はどちらも補完関係にあるのですね。

実際にCHANELの事象を扱っている『ブランドの条件』(山田登世子 著)はとても面白いです。


「成長」がブランドを陥れる

最後になりますが、ラグジュアリーブランドは成長が問題となる唯一の群です。

なぜならば、「すべての人が持っていては全く持って意味がない」からです。

ラグジュアリーブランドの研究者が指摘するように、ブランドとは「記号」であり、「社会階層の見せびらかし」なのです。

そうすると、皆が持っていてはその意味を為さないのです。

さらに言えば詳細は省きますが、ブランドとは「歴史」と「伝統」なのです。これを容易に広告や、コマーシャルで語ることはブランドがもつ排他性(近寄り難さ)を消してしまう可能性もあります。

その中でどのように事業を継続していくのか、これも大変興味深い研究があったりします。笑


このように、「ブランド」というものを一つ考えるだけでも、周りの見え方が変わったりするのって面白いですよね!笑

1/18のオープンゼミは、そんな話をたくさん皆さんとしたいと思います!

今年度の研究の集大成なので、是非皆さんいらっしゃってくださいね!

では!





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