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わがまま
犬はわがままか。おばさんはわがままか。今どきの子は、わがままか。 自分はどうだ。 他人のわがままは、むかつく。 自分のことばっかり考えて、と。 ちょっと考えればわかるでしょうと。 僕にはこだわりがそこそこ多いんだと思う。 洗濯物を一つにつき二つの洗濯バサミで干す、とか そういう些細なこだわりのことだ。 でもそれが同居人にとっては不快になるときがある。 もし洗濯バサミが足りないから買おうといえば、 わがままで余計な金がかかると思われる。 一つの洗濯バサミで一つを干せば、全く足りるでしょうと。 でも僕としては一つの洗濯バサミで干すと 洗濯物にシワが寄るから、ありえない。 僕にとっては向こうがわがままで 向こうにとっては僕がわがままだ。 「わがまま」と思ってる限り、解決は無いだろうと思う。
衝撃の朝
人生は、衝撃的な出来事によって大きく変化する。 ミナミハジメは、どうしても通勤電車で『大』がしたくなった。 『大』だ。 『小』ではない。 ただ、したくなってしまった時の災難度はどちらも同等だと、僕は思う。 しかしながら、当の本人であるミナミにとってそれが『大』か『小』か は全く問題ではない。それがしたくなってしまったこと、そのものが問題なのだ。 次の駅で降りて、トイレに駆け込むか。 降りずに職場のトイレまで粘るか。 2つに1つ。 最終的に、ミナミは我慢を選んだ。 職場のトイレに駆け込んだときには、顔面蒼白、『大』は飛び出す寸前だった。 その日以来、ミナミは便意を恐れる人間になった。 通勤電車は30分早いのに乗り(当然のことながらそのぶん早く起きる) 映画館では必ず通路側に座り(その分、階段の存在が気になる) トイレのついていない長距離バスには乗らない。 そんな人間になった。 たった一つの朝の出来事が、ミナミの人生を、大きく変えてしまった。