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「避難所の衛生ストレス解決」プロジェクト

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UCI Lab.と京都工芸繊維大学 デザイン・建築学系 櫛研究室の産学連携活動。プロセスや最新動向を公開。https://ucilab.co.jp/shelter-project/
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2024年3月の記事一覧

「机上の空論ではダメ」 避難生活のにおい問題に挑む製品づくりで、学生たちが気づいたこと

【学生インタビュー/後編】 プロジェクトに参加して気づいた、現場の声からしか生まれないデザイン いよいよ最終フェーズに入った、「避難所の衛生ストレス解決」プロジェクト。 このプロジェクトでは、自然災害に見舞われた被災地において、命を奪いはしないものの実は深刻な「におい」の問題に焦点をあて、避難生活のストレスを少しでも軽減できるようなプロダクトの開発に取り組んできました。 これまで、noteの中でその過程をお見せしてきましたが、今回はプロジェクトに携わった京都工芸繊維大学

「被災者って誰なんだろう?」 避難生活の「におい」問題に挑んだ学生たちが考えたこと

【学生インタビュー/前編】 避難所と日常をつなぐ「ものづくり」で見えてきたもの いよいよ最終フェーズに入った、「避難所の衛生ストレス解決」プロジェクト。 このプロジェクトでは、自然災害に見舞われた被災地において、命を奪いはしないものの実は深刻な「におい」の問題に焦点をあて、避難生活のストレスを少しでも軽減できるようなプロダクトの開発に取り組んできました。 先日公開した活動リポートでは、実用化に向けた実証実験の様子とプロトタイプの磨き上げの工程をご紹介。被災地の声をもとに

より使いやすく、壊れにくく。避難生活のにおい問題に挑む試作品を磨き上げる

自然災害の発生した被災地で、人の命こそ奪わないものの、実は大きなストレス源となっている「におい」。 私たちUCI Lab. と京都工芸繊維大学、パナソニックの3者は今、この被災地で感じる「におい」問題の解決を目指して、パナソニックの「ナノイーX」を活用したプロダクトの開発に挑戦しています。 2023年秋から、開発はいよいよ最終フェーズに突入。12月には豪雨災害で被災した福岡県八女郡広川町で実証実験を行い、プロトタイプが実際に被災した品々に対しても高い消臭効果を発揮できるこ

驚くほどの効果を得られた実証実験。「避難所の衛生ストレス」解決プロジェクト、最終フェーズへ

正直、こんなに効果が表れるとは思いませんでした。 被災地で実は深刻な「におい」問題の解決に挑む製品のプロトタイプの話です。 2023年12月、私たちUCI Lab.と京都工芸繊維大学の教員・学生、パナソニックの3者で取り組んでいる「避難所の衛生ストレス解決」プロジェクトは、いよいよ開発の最終フェーズに入り、プロトタイプの実証実験を行いました。2023年7月の豪雨災害で被災した福岡県八女郡広川町の社会福祉協議会(以下、広川町社協)の方々にお願いし、実際に水害の被害を受けた