春はもうすぐなのかもしれない

朝6時ちょっと前。
いつも起きる時間よりちょっと早く目を覚ます。
覚ますというより覚まされた。
我が家の黒猫がドアをカシャカシャ鳴らしながら開けろとアピールしてくる。

寝室はいつも閉め切って寝ているのだけど、ほぼ毎朝、アオーンと鳴きながらものすごい音でカシャカシャ言わせるもんだから目が覚めてしまう。
もう少し寝ていたいのに、起こされてイラつく。
うるさくて寝られないし、トイレにも行きたいのでドアを開ける。
そそくさと寝室に入って行ったが、特に何をするでもなくすぐに出て行った。
一緒に寝てくれるとか、甘えるとかしてくれるならまだ可愛いもんだけど、何がしたいのかよくわからない。

黒猫の気が済んだのを確認し、束の間の二度寝を貪ろうと布団に入る。
ちょっとして目を覚ますと、こんどは腰が痛いし、ちょっと気持ち悪くて眩暈もする。

今日は月曜日。
「ちょっと具合が悪い」に、仕事へ行きたくない気持ちが最大限に上乗せされてしまう日。

ダメだぁー、と目を瞑り、仕事を遅刻することに決めた。

横になって休んでいても、猫たちが騒いでいる。

回復してきたので渋々体を起こして外に出ると、北海道の２月とは思えないほど暖かい。
反面、歩道の雪は溶けでべちゃべちゃで歩きにくい。
春はもうすぐと思いたいけど、どうせもうひと冬来るんだろう。
１月に買ったスノーブーツの底がベロンと剥がれていて、水が入らないように恐々としながら歩いた。

バスに乗る。

SNSのタイムラインはオードリーの東京ドーム公演の感想に溢れていて悔しがる。
見ておけばよかったなぁ。

仕事を終えて帰宅して、晩御飯は無印良品の養生鍋。妻が用意してくれていて、うまいうまいとペロリと平らげた。

養生鍋は、この冬何度登場したかわからないぐらいに我が家の食卓を牛耳っており、鍋といえば大抵は養生鍋。
辛いのと辛くないのがあって、どちらも好きで交互に食べている。
スパイスがたくさん入っていて、カレーの匂いがするけど、味はカレーでもない。薬膳系のスープで体が温まるのが嬉しい。

食後、読んでいる小説の影響か、なんだか無性にグミが食べたくなってコンビニに買いに行く。
冬の夜とは思えないぐらい暖かい夜だった。