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放浪No.15 どちらも地獄

Googleマップが表示する経路は、通ったことのある道だった。
以前に車とバイクで通った記憶だと、とてつもない勾配とカーブの続く山道だった。
この道しかないのか?とスマホを睨みつけ四苦八苦しながら別の経路を探していると、大きく迂回する経路を見つける。
一度通ったことがある道に今まで走ってきた山道の経験をリンクさせると…恐ろしくなり、迷わず大回りするルートに決める。

緩やかな上り坂を進むと次第に街から町へ、そして緑地へと景色が変わっていく。
ゴルフ場しか見当たらない道を大量の汗を流しながらこぎ進めていった。
このあたりで自転車あるあるの錯覚に陥って「なんでこいでもこいでも進まないのー!」などと一人山奥で声を上げていた。笑
途中で止まれる場所で何度か水分補給をしながら息を整え、30キロほど走ったところで下り坂らしき景色が広がる。

ここで、これから山道を走る方々へ注意すべき点をお伝えしたい。
今回選んだルートで初めて体験したことなのだが、これまで走ってきた道路や歩道でも度々見られる状況なので、書いておきたい。

道路上を走れる環境であれば良いのだが、大型車が頻繁に走る区間は道路が波打っていたりとコンディションが悪い。
道路より一段上がった歩道?もあるのだが、ひび割れがひどく、両サイドからは草木が生い茂っている場合もある。
気を付ける点は違うが、どちらを走るにしても神経を使うことになると思う。
俺は波打った道路でコントロールを失ってしまい、対向車や後続車との接触を心配するよりも、スピードを落としてひび割れをうまくかわし、草木をかき分け、時には自転車を押し進められる歩道を走った方がまだましに思えた。
蜘蛛の巣なんかもざらにあるので、拾った木で対処して進んだ。
荒れた道を通る際に参考にしてもらえたら嬉しいです。

上記の対処をしながら、下っているのかどうなのかも分からない道を進んでいくと、やがて歩道のない道路だけの道になった。
下りのように見える道でも全然進まないし、交通量も増えてきて神経をかなりすり減らしながら走った。
緑地を抜けたあたりで軽い上り坂にさしかかり、ようやく街が見えたので、これで大回りを突破できたと一人で達成感にひたっていた。
コンビニで休憩しながらこれからのルートを検索して気づいたのだが、とっくに県は変わっていた。

残りの30キロを気合で走り切り、インターネットカフェへ転がり込むように入った。

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