春ホウレンソウを有機で栽培する基本
4月播種のホウレンソウを有機で作るコツになります。
まず大前提としてホウレンソウ栽培は詰まるところ水の調整です。露地で作る場合はできるだけトンネル栽培にして、雨水の侵入を抑えるようにしましょう!
肥料
今回は1a=100㎡を基準に肥料計算しています
使用している肥料は
発酵鶏糞 60kg
菜種油粕 30kg
牡蠣殻石灰 20kg
牛糞堆肥 200kg
の4種類
ホウレンソウはだいたい一作で窒素を2.2kg程度使いますが、春先は有機物の分解も緩やかなので、後作の事も考えやや多めに入れておくと良いです(うちではだいたい1.6倍の3.6kg程度の窒素量になる分量で肥料を入れています)
播種間隔
うちでは条間15cm 株間7cmで作っています。
春作の場合やや広めが良いと思いますが7cm以上にする意味はあまりないかなというのが正直なところです。
栽培における水やりのポイント
播種~発芽まで
種を蒔いてから発芽までには大量の水を必要としますので地面から水があふれるぐらい灌水します。晴天の日が続けば朝と晩の2回灌水もします。とにかく水が無いと発芽しません。
双葉~本葉4枚まで
しかし双葉~本葉4枚ぐらいまではやや乾燥気味に育てていきます
朝水をやったら15時ぐらいまでに乾ききる程度の水分量です。
この時期のホウレンソウは水が多くなると根が伸び無くなったり、最悪生育を止めてしまったりします。
本葉4枚~8枚ぐらいまで
本葉4~8枚ぐらいまでは水の量を増やしていきます
この時期は逆に先行した葉に力をためる時期です。ここからホウレンソウが一気に草丈を20cm以上にするため光合成や水分吸収が活発化します。
収穫まで
最後にホウレンソウが大きく立ち上がってきたら水を抑えます。
草丈30cm~35cmぐらいがちょうど良い大きさですが、ここに到達する1週間ぐらい前には水をやるのを一切やめてしまいます。
そうすることで軸がしっかりとした味の濃いホウレンソウになります
ホウレンソウ栽培のコツは水分量の管理です。
どこまで土を乾かすか、成長段階を見極めた水分量をキープするかを意識した栽培ができるようになると上手に作れるようになります。
対害虫対策
この時期のホウレンソウによく発生するのが5月に入ってからのスリップスとアブラムシの害です。有機JAS適合農薬でこれらを叩くには
・スピノエース顆粒水和剤
・サンクリスタル乳剤
で対処していくと良いです
爆発的に増えてしまうと薬剤では対処できなくなるので(有機JAS適合外農薬でも対処できなくなります)、地域にもよりますが5月に入ったら注意深く観察し、早めの防除が大切です。
またアブラナ科、ナス科の雑草が近くにあるとアブラムシやスリップスが増える原因になります特に、アブラナ科は春に一気に大きくなるナズナなどが媒介植物になりますので注意してください
うちのホウレンソウは5月20日ごろ収穫予定です!
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