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003. ChatGPTのプラグイン「Video Insights.io」でSジョブズのスピーチを分析

Video Insightsの10分の壁!?

私の座右の銘
前回のKnolege Navigatorに続いて、今回もアップルネタです。

前職の経営コンサルティング会社(P&E Directions, Inc.)に在籍中の2017年に、沖縄へ社員旅行に行った時のこと。

島田社長(=アップル新卒組の後輩、私の大恩人)のはからいで、各々の座右の銘を地元の書家「いち」さんに書いてもらう機会がありました。

自宅の仕事部屋に飾っています

私がお願いしたのは、スティープ・ジョブズが2005年に米スタンフォード大学の卒業式でのスピーチで学生たちに贈った言葉「Stay hungry. Stay foolish.」

なぜこのフレーズが生まれたのか、2023年の今あらためて、スピーチ全体をジピ君と一緒に理解し直そうと思いました。

「Video Insights」で動画の要約依頼
YouTubeに載っているスピーチ動画はこちらです。

まずは、前回紹介したプラグイン「Video Insights」を使って要約してもらうところから、スタートしてみました。

動画の指定は、URLをフルに書かなくても、動画IDがわかればIDだけでも大丈夫なようなので、今回はそうしてみました。

あれれ、要約が不完全というか、私が好きな「Stay hungry. Stay foolish.」の言葉が見当たらない。

さらには、無情にも「10分以上の動画のサポートができません」と言われてしまいました。

どうやらプラグイン「Video Insights」には10分の壁があるようです。

前回ご紹介したアップルのKnowledge Navigatorは長さが5分台だったから問題なかったようです。とほほ・・

Video Insights.ioにアップ!

もう一度、400字の要約にチャレンジ
こうなれば、「Video Insights.io」という最新のプラグインをインストールするしかありません。アップグレードです!

Videoinsightsのプラグインの説明との違いは「ZoomとBiliBili」にも対応しているとのこと。ただし、動画の長さ制限の違いは言及されていません。

そして、再度要約をジピ君に依頼してみました。

いいですね。依頼通り、約400字でスピーチ内容を簡潔に要約してくれました。最後にはキメの「Stay hungry. Stay foolish.」を日本語訳して入れてくれています。

15分のスピーチをフル書き起こし成功
次に、ジョブズの語りを全部書き起こすように、トランスクリプト生成を依頼しました。

実は、最初のトライでは、最初は英語の書き起こしができていたのですが、半ば過ぎたところでなぜか日本語に訳されて表示されました。

途中からなぜか日本語に訳されしまう↑

あれれと思って、いったんストップ。次に「英語で」書き起こしと明示してワンモアトライ。しかし、半分すぎたところでストップ。

3度目の正直でどうだ!と、やってみたところ、なんとかスピーチの最後まで英語で書き起こしができました。ほっ。

(長いので途中省略)

Video Insights.ioのプラグインそのものも、ベータ版なのか不安定さはあるのかもしれません。

ともあれ、15分ほどのスピーチの全文が動画から書き起こされたのには、感動しました。

日本語訳をして全内容を文字で読解
これを全文日本語に訳すのもジピ君に依頼しました。難なく、以下のように日本語のスピーチスクリプトができあがりました。

何度も読んであじわってみました。

(以下省略)

ジョブズが言う「3つのストーリー」

ここまでできれば分析対象の素材のできあがりです。どう料理すべきか。

まずは、ジョブズがスピーチの冒頭で言っていた「3つのストーリー」ごとにまとめてもらいました。

Stay hungry.にどうつながる?

スピーチの最後にジョブズがスタンフォードの卒業生たちに贈った言葉「Stay hungry. Stay foolish.」。

わたし内村セブンの座右の銘。実はジョブズ自身の言葉でなかったんですね。

ジョブズも明言しているようにスチュワート・ブランドという男がつくった「The Whole Earth Catalog」という出版物の1970年代の最終号にあった言葉のようです。

禅やカウンターカルチャーが好きだったジョブズらしいチョイスですね。

The Whole Earth Catalog 最終号より

今回、ジピ君に助けてもらいながら、私が一番わかりたかったのは、3つのストーリーがこの「Stay hungry. Stay foolish.」にどうつながっていくのかです。ずばり、聞いてみました。

内村の解釈
なるほど、ジピ君さすがにまとめるのがうまいですね。

私の解釈も述べておきましょう。2005年の本スピーチの年から2年後、2007年に初代iPhoneが発表され、今日(2023.7.2)の新聞記事にもなった3兆ドル企業アップルにつながる真の快進撃が始まります。

とはいえ、2005年ならすでにiMacやiPodは登場済みで「Think Different」を標榜するジョブズの「アップル第二章」(Macintoshの誕生を第一章とするなら)は成功の軌道に乗っていました。

しかし、それはジョブズ自身にとっては、どん底から光を見いだしてつかみとってきたことだったでしょう。

大学を中退せざるを得なかった体験、スカリーにアップルを解雇された体験、死の病を宣告された体験など、強烈な喪失と絶望の淵から必死に(=ハングリー精神)よじ登り、がむしゃらに(=バカになって)道を切り開いていくことで今がある、と。

私も今50代後半で、ジョブズが亡くなった歳よりも上回ってしまっています。でも、現状に満足したり、小賢しくふるまって落ち着いてしまうには、まだ早いのかも。

座右の銘をあらためて、心で唱えてみます。そうだ、筋トレ、筋トレ!!(笑)ジピ君による、ジョブズのスピーチ分析を読みながらそう思いました。

マインドマップで俯瞰
では、恒例のマインドマップ化です。ジピ君とMindnodeアプリに頼れば、ほぼ3分でマップができてしまいます。ありがたい!

まだまだあった!60分の壁

Webページで発見した料金表
videoinsights.ioって、プラグイン名でもあり、Webページにもなっているドメイン名でもあるようです。

ページを見ていたら、なんと10分の壁ならぬ「60分の壁」がこのプラグインにはあるようです。完全無料ではなく、有料のサブスクになるんですね・・。

業務で本格的に使う場合、つい課金したくなるかも。うまいビジネスやってます。参考になります。

内村の所感:何度もぶつかる「長文の壁」

今回は読み込み対象となるYouTube動画の長さが壁になる例を紹介しました。

私自身は、ChatGPTを使い始めてテキスト読み込みで長文を扱うのに何度も壁を感じてきました。

ネットの記事では、3,000字程度のテキストなら一度に読み込めるとか、それ以上はプロンプトを工夫して何度か分けて読み込ませるとか、色々やりかたが書いてあります。

でも、私は、原稿用紙100枚以上、すなわち4万字以上の超長文を相手にジピ君とやりとりしたいんです。それについては、近々皆さんにもご報告していきたいと思います。

では、次回をお楽しみに!

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