ボディタイプの相対比較
【はじめに】
大まかなボディタイプ
セダン、ハッチバック、ワゴン、ミニバン、ワンボックス、SUV、クーペ、クロスオーバー、オープンカーで比べ、メリット・デメリットを明確にしたいと思います。
ボディタイプそのものについては下記のノートにまとめてますので見てみてください。
【比較基準】
〈重量〉
重量が軽いことは車にとって大きなメリットがあります。
・加速が良くなる
・ブレーキがよく効く
・燃費良くなる
・タイヤやブレーキなどの消耗品の消耗が少ない
・重量税が安い
重量が重いと上記のメリットは受けられませんが別のメリットがあります。
・乗り心地が良い
・相対的に安全性が高い
相対比較で点数化すると下記のようになります。(5点満点)
セダン 3
ハッチバック 4
ワゴン 2
ミニバン 1
ワンボックス 1
SUV 1
クーペ 4
クロスオーバー 2
オープンカー 5
〈剛性〉
剛性は車の安定性などの運動性能に寄与するほか、安全性にも関わってきます。
重量の割に剛性が高かったり、重量を犠牲にして剛性が高い車もあります。
相対比較で点数化すると下記のようになります。(5点満点)
セダン 4
ハッチバック 3
ワゴン 3
ミニバン 2
ワンボックス 3
SUV 4
クーペ 5
クロスオーバー 3
オープンカー 1
〈重心〉
重心の低さは運動性能につながります。
相対比較で点数化すると下記のようになります。(5点満点)
セダン 4
ハッチバック 3
ワゴン 3
ミニバン 1
ワンボックス 2
SUV 2
クーペ 5
クロスオーバー 1
オープンカー 5
〈サスペンションストローク〉
サスペンションストロークは乗り心地への影響が大きいです。
相対比較で点数化すると下記のようになります。(5点満点)
セダン 4
ハッチバック 3
ワゴン 4
ミニバン 3
ワンボックス 2
SUV 5
クーペ 1
クロスオーバー 4
オープンカー 1
〈安全性〉
安全性は重量と剛性との相関が高いです。
相対比較で点数化すると下記のようになります。(5点満点)
重量と剛性の相加平均で算出。
ただし、重さは数値を反転。
セダン 3
ハッチバック 2
ワゴン 3
ミニバン 3
ワンボックス 4
SUV 4
クーペ 3
クロスオーバー 3
オープンカー 1
〈燃費〉
燃費は維持費のうち18%を占めます。
重量との相関が高いです。
ただし、クーペなど強力なエンジンを積む車は悪化方向に調整します。
(クーペ -2、オープンカー -1)
相対比較で点数化すると下記のようになります。(5点満点)
セダン 3
ハッチバック 4
ワゴン 2
ミニバン 1
ワンボックス 1
SUV 1
クーペ 2
クロスオーバー 2
オープンカー 4
〈運動性〉
運動性には重心と車重と剛性が関わってきます。
剛性と重量には相関がありますが、重心はボディタイプに強く依存します。
重心と剛性と車重の相加平均で算出しますが、クーペとオープンは強力なエンジンを積むことが多いので+1の調整をします。
相対比較で点数化すると下記のようになります。(5点満点)
セダン 3
ハッチバック 3
ワゴン 2
ミニバン 1
ワンボックス 2
SUV 2
クーペ 5
クロスオーバー 2
オープンカー 4
〈積載性〉
物がどれだけ積めるのか?を指標とします。
荷室の大きさなので、車全体が大きいか、乗員室を犠牲にすると広くなります。
相対比較で点数化すると下記のようになります。(5点満点)
セダン 3
ハッチバック 3
ワゴン 4
ミニバン 4
ワンボックス 5
SUV 3
クーペ 2
クロスオーバー 3
オープンカー 1
〈走破性〉
荒れた道や、砂や雪などの車にとっての悪条件でどれだけ走れるのか?を指標とします。
駆動形式やタイヤが同じであれば基本的には最低地上高に比例します。
本格的に走破能力を高めた車は、駆動形式が凝っていたり、マフラーなどのぶつけると凹む部品が頑丈なデフケースの上にあって守られていたり、スキッドガードがあって下回りが道から生えた障害物が引っかかりにくくしてあったりしますが、あまり見ませんね。
相対比較で点数化すると下記のようになります。(5点満点)
セダン 3
ハッチバック 3
ワゴン 3
ミニバン 3
ワンボックス 3
SUV 5
クーペ 1
クロスオーバー 4
オープンカー 1
〈静粛性〉
静粛性は乗員の快適性に寄与します。
静粛性の高め方そのものはボディタイプに依存するものでは無くいですが。
しかしキャビン(乗員室)が大きな空間は低周波の音波がこもりやすくなります。
相対比較で点数化すると下記のようになります。(5点満点)
セダン 5
ハッチバック 3
ワゴン 3
ミニバン 3
ワンボックス 3
SUV 4
クーペ 2
クロスオーバー 3
オープンカー 1
〈乗り心地〉
サスペンションストロークと車重と剛性に相関が高いです。
サスペンションストロークと車重(反転)と剛性の相加平均で算出します。
相対比較で点数化すると下記のようになります。(5点満点)
セダン 3
ハッチバック 2
ワゴン 3
ミニバン 3
ワンボックス 3
SUV 4
クーペ 2
クロスオーバー 3
オープンカー1
〈乗員〉
どれだけ人が乗るか?すなわち乗員の座席数です。
相対比較で点数化すると下記のようになります。(5点満点)
セダン 3
ハッチバック 3
ワゴン 3
ミニバン 5
ワンボックス 5
SUV 4
クーペ 2
クロスオーバー 3
オープンカー 1
【基本要素の表】
基本要素を表にまとめるとこのようになります。
【評価要素の表】
評価要素を表にまとめるとこのようになります。
【レーダーチャート】
これまで説明してきた要素をグラフにします。
重心、剛性、重量、サスペンションストロークは直接のメリット・デメリットでは無く、構成要素に過ぎないので割愛します。
〈セダン〉
静粛性がとびぬけている以外はバランス型です。
〈ハッチバック〉
燃費がとびぬけていますが、安全性と乗りごこちが少し劣っています。
重量が軽いのが効いていますね。
〈ワゴン〉
全体的にバランス型ですが、積載性を増やした分だけ燃費と運動性が減っています。
〈ミニバン〉
乗員がとびぬけていますが燃費と運動性を犠牲にしています。
〈ワンボックス〉
ミニバンの特徴を極端にした感じです。
〈SUV〉
燃費と運動性以外は高得点をマークしています。
〈クーペ〉
完全に運動性特化です。
〈クロスオーバー〉
だいぶバランスが良いです。
〈オープンカー〉
燃費と運動性以外が壊滅的です。
〈合体〉
合体してみましたがいまいち分かりづらいですね。
【まとめ】
車の指標は「大は小を兼ねる」という事が当てはまり難いです。
何かを優先すれば、他の何かが犠牲にすることになります。
どの性能も「その性能、どこで使うの?」と言われたときに生活に合ってないと"ぐう"の音も出ません。
公道では法的な拘束力もありますし、必要もないのに
走行性能を突き詰めても「スピード違反するの?」
走破性を突き詰めても「そんな荒れた道走るの?」
積載性の高さは「そんなに普段物積まないし、積んでも燃費が悪いよ?」
乗員は「いつもだいたい1人か2人くらいで多くても5人くらいでしょ?たくさん乗るときはレンタルで良くね?」
過ぎたるは及ばざるが如しです。
【あとがき】
これを車選びに役立ててくれると良いですが、これはあくまでも理詰めで考えた場合です。
個人的には、これらの要素よりも上位に来る要素は
「気に入るか否か」
です。
気に入れば、車を大切にしますし、車を大切にするということは事故や故障にも合いにくくなります。
理詰めを全否定するわけじゃないですが、理詰めでばっかり考えてても面白く無いです。
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