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テキトーなの、意外と

序章

 今回はこちらの本の感想を綴っていく。

 税金。最近は増税だが云々かんぬんで騒がれているが、タイトルを見たとき純粋に税金のゆくえが気になった。この本は偶然本屋で見つけたのだが、速攻で買うことにした。

本章

初発の感想

 結構難しい印象を受けた。というのも行政的な専門用語が多く、ちゃんと文章内で解説はしてくれるものの少し理解に苦労した。私の頭が弱せいか一回読んだだけではちょっとその辺に了解を感じられなかった。ただ何が起こっているかは理解できたし、何より著者の記者生活に沿って話が進んでおるので、物語っぽくも捉えられて面白かった。物語じゃないと入ってこない人でも専門用語さえわかれば読解は難しくないのではないかと思った。

何が問題なのか

 本書は税金に取り巻く問題を色んな視点から書いている。一般社団法人、コロナ支援金、地方自治体、東京五輪、防衛費etc。いずれにも色んな課題点はあるが、一番共通する課題点が本書を読んで見えてきた。それは“政府のお金のチェックの甘さ”である。
 本書を読んで「政府ってこんなにテキトーなんか」と思った。ここでちょっと思い出したのが国際連合のお話。国際連合は実は町内会のノリで動いていて、割とテキトーでゆるい感じでやっているということを思い出した。「基本どの組織もこんな感じなのかもしれない、しっかりしてそうな組織でもこんな感じなのかもしれない」そう思った。
 少し話が逸れたが、このチェックの甘さで何が起きているかと言うと、政府は行政から出費したお金のゆくえについて細部までチェックはしていない。ここでの細部というのは最終的にどこまで使われたか、要はお金の終着点だと思ってもらったらいい。政府は自分たちが出した段階のところまでしか基本はチェックしない様子だった。これによって何が起きるかというと、仲介者がお金をネコババする自体が起こっている。仲介者は国からのチェックがされないことをいいことにたんまりお金を私的に使っているということだ
 これは納税者は怒るに決まっている。納めた税金がちゃんとした使途に使われていないのだ。
 また他にも、企業側が政府に圧力をかけて無駄な金を払えせている、構造的に企業のインセンティブとして弱いなど要因はある。この辺の詳細は本書をぜひ読んでみてほしい。

諸悪の根源(?)

 少し意外だったのが、諸悪の根源言っていいのかはわからないが、それが政治家が悪いというよりはそこに取り巻く民間の者が悪いのかなというのを思った。もちろんそこに対抗できない政治家もダメなのだが、民間がいらんことをしているというのはちょっと憤りを感じた。政治家にはむしろ気の毒な気持ちにすらなった。この一部民間のせいで国力が下がっており、多数の者たちが貧しくなりつつある構図になっているのはいただけない。絶対改善すべきところだ。
 庶民からの政府への信頼はガタ落ちだ。そのためにはお金の細部までチェックをしっかり行いそれを我々にしっかり開示することが大事だという旨が本書には書かれている。私もこれには御意の言葉が出る。
 権威に抗って国を良い方向に動かしてほしいところだ。

終章

 今回は感想という感想を書けていないかもしれない。申し訳ない。でも今回記述したことは非常に大事である。私も強く思っていることだ。
 本書には他にも詳細に税金の使い方の課題点について書かれている。気になる方はぜひ手に取って見てほしい。

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