見出し画像

48. 旅の終わりに

アフリカ大陸最高峰のキリマンジャロを望む町。タンザニア、モシ。
1年7ヶ月の旅を締めくくる、最後の場所。
旅の締めくくりを、旅が終わる前にできて良かった。
この時に書いた文章が、今も僕の財産になっている。
@タンザニア、モシ



2013年10月22日から始まった旅は、40ヶ国での滞在を経て、2015年5月31日に終わった。
26歳だった僕は28歳になっていて、元々色黒だった肌は「フィリピン人もびっくり」なくらい日に焼け、右手と左手の甲には一生残る傷跡ができていた。

最後の国、タンザニア。
ここで、旅を終えていく為に一つの文章を書き残したいと思っていた。

最後に相応しい文章は、すぐには出てこなかった。
何日も何日も自分と深く繋がり、そして、この文章を書き終えた時、「これで旅を終えることができる」と思った。


小さな存在の僕らは、ここに生を受け、80年と言う長いのか短いのかわからない時間を生きる。
タンザニアの人は、60年と言う長いのか短いのかわからない時間を生きる。


僕らはみんなバラバラで、みんな違う。
一緒に生きていながら、みんな違う。


小さなこの星に生まれ、バラバラに生きる僕らは、一体何を信じて進めばいい?


僕はそれを書かない。

信じるものは、みんなそれぞれ違うから。

信じられるものは、みんなそれぞれ違うから。


真っ暗闇の中、一体何を道標にして進めばいい?


それは、自分だと思う。

真っ暗闇の中に、自分で光を灯す。

足元を照らす。

道を照らす。


他人を信じるなとか、孤独に生きろ、というのではない。

自分を信じろ。

自分の目で見て、肌で感じて、頭で考えて、傷を負って、呼吸をして、音を聞いて、真っ暗闇の中を進むんだ。



僕が今信じていることをここに書いたところで、それが全ての人に有意なものだとは限らないし、それは将来の僕に対してだってそうだ。


自分を道標にして、生きよう。

旅の終わりに ~ a rolling ball in the air


言葉には、深さがあると思う。
本に書いてある言葉を取り上げて、「自分もそう思う!」ということは簡単だ。
だけど、それをただ口にすることと、体の芯から実感して言葉にすることの間には大きな差がある。
だから、経験し、自ら考えることが大切なんだ。

聞こえの良い言葉を探すのではなく、自分の深くにある思いに気づき、育て、大切にしてほしい。


人生は長い。そして、同時に有限だ。
周りと同じように。自分が不安にならないように。そんな風に守りに入って現状維持をしようとすれば、自分で多くを経験することもなく、自分の考えを持たない人間になってしまう。たとえ100年生きようが、薄っぺらい人生があっさりと幕を閉じる。

だけど、人生は有限だと思って、自分で行動し、傷ついてでも経験し、考えていくことで、何かを成し遂げたり、豊かな人生にするだけの時間は十分にある。
そういう生き方をしてこそ、本当に自分の芯から言葉を発することができる。


これを読んでくれている方には、僕は薄っぺらい人生を歩んでほしくない。
人生は、そんなに価値の小さいものではない。
僕は高校生の頃に何の前触れもなく倒れて1ヶ月入院したり、コロンビアで襲われて馬乗りになってナイフで切り付けられたこともある。本当に死ぬ可能性が高かった。

人生一度きり。
いつ何が起こるかわからない。そうじゃなくても、人生は有限だ。

だから、自分で自分の人生を歩んでほしい。
望む人生を歩んでほしい。億万長者になればいいとかじゃなくて、自分らしく生きてほしい。


あなたには、それができる。
応援しています。


コーチングホームページ - rashiku -

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?