お酒で命を落とす人とは
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「酔い」とは「脳の麻痺」
今夜は少し過激なタイトルになってしまいました。
カクテルや日本酒、ブドウのお酒といえばワイン、シャンパンにビール。
お酒というと、いろいろな種類がありますね。
お酒の主成分は、エチルアルコール、いわゆるアルコールです!
このアルコールが血流にのって脳まで届き、脳を麻痺させると、「酔っ払う」という状態になるわけです。
実は、脳みそも酔っ払って行く順番があります!
①ほろよい
最初に麻痺するのは、大脳新皮質 (だいのうしんひしつ) と呼ばれる部分です。
大脳新皮質は、よく理性を司るなどとも言われていますが、知覚、記憶、思考、運動、言語に関わる部分です。
したがって、未来の予測、推理、計算などにも影響しています。
たかが外れやすくなり、お酒によるリラックス効果もあるため、「お酒を飲むと本音が出る!」といわれるのも、このためです。
普段は抑えられている理性がゆるむと、いつもよりテンションが上がったり、幸福感に包まれたりします。
話し下手な人も、お酒をはさむと途端にしゃべれる!なんてことがありますよね。
②酩酊 (めいてい)
お酒の量がすすんできて、血中のアルコール濃度が 0.1~0.2 %程度に上昇すると、大脳辺縁系 (だいのうへんえんけい) や小脳 (しょうのう) へと麻痺が進みます。
足元がおぼつかない、呂律が回らなくなる、吐き気がしてくるなどが起こります。
飲み会後半あたりでグラスを倒して割る人の麻痺レベルはこのあたりです。
みなさんが「ちょっと酔ってるでしょー!酔っ払いー!」と声をかけたくなる。
よくみるあの状態が、酩酊(めいてい)状態です。
酔っ払い、という響きだと少し軽く聞こえますが、「酩酊」と言われると…ちょっと怖い感じがする人もいるのではないでしょうか(⌒-⌒; )
大脳辺縁系は、海馬による短期的記憶や性行動、情報処理、価値判断などを行います。
海馬にアルコールが到達すると、飲んでいる時には記憶があったのに、起きたら何も覚えてないの…なんてことがありますが、これが理由です。
お酒の量的には、この程度であれば命をアルコール自体で落とすことはありません。
しかし、酔いによる失言で相手を傷つけたりする恐れがあるだけでなく、暴力や性的失敗などを起こしやすく、決して安心できる精神状態ではありません。
③泥酔(でいすい)
さらにさらにお酒は進み…。
一つ前の記事でも書いた、大脳を支えるように束になっているのが脳幹(のうかん)でしたね!
脳幹にある、間脳(かんのう)、中脳(ちゅうのう)、橋(きょう)、延髄(えんずい) などにまで麻痺が進んでいきます。
話の内容が支離滅裂になったり、立ち上がれなくなったりもします。
泥酔状態、という言葉をよく聞きますが、実はとても怖い状態です。
突然嘔吐したり、寝ていると思ったらそのまま嘔吐し、嘔吐物が喉に詰まって窒息死する危険性があります。
体温低下も招くため、なんと凍死の危険性も。
もう今はかなり減りましたが、大学生のコンパ後に路上に吐瀉物まみれの学生がころがっている…など。
「あらやだ、若いね〜」では済ますことのできない、死と隣り合わせの状況だったわけです。
④昏睡(こんすい)
さらにアルコール濃度が高まると、脳の麻痺も進行します。
昏睡(こんすい)状態となり、呼吸を司る延髄(えんずい)にまで麻痺が達すると、
いよいよ死が待っています。
泥酔、昏睡の人が出てしまったら
知識をつけたことでお酒を控えたり、自分はなかなか酔わないという人もいます。
しかし、自分は気をつけていても、もし目の前で友人や家族が泥酔や昏睡状態に陥ってしまったらどうすればいいのでしょうか?
この状態の人たちは、「水のんで!」と言っても、もうその域ではありません。
嘔吐や凍え、呼吸困難があっても、それを訴えることもできない状況です。
嘔吐している場合は嘔吐物で喉を詰まらせないよう、仰向けではなく横向きにします。
体温が低下している場合は、衣類やあれば毛布などで包んで救急車です。
無理に飲ませたり、無理に飲んだりしないことが大切です。
そして救急車にも数に限りがありますから、医療従事者のみなさんに迷惑をかけないよう、くれぐれも安全にお酒を楽しめるようになりましょう!
「どこかで見た光景だけど、脳はこんなに危険だったのか…🧠」
なんて知ってもらえたらと思います。
今夜もお読みいただきありがとうございました♪
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