【ビジネス本書評600分の18】喜ばれる人になりなさい 永松茂久著
編集者が5回泣いた。
強烈なキャッチコピー。
1度目にしてから、ずっと気になっていた一冊。
永松茂久さんの書いた「喜ばれる人になりなさい」。
筆者は「人は話し方が9割」で2020年のビジネス本売上日本一に輝いた方。
今や、日本一のビジネス本作家だ。
筆者のことを初めて知ったのは、今から約5年前のこと。
TSUTAYAのレンタルDVDで、筆者が講演会をした時のものがあった。
なんとなく気になって見た僕は、かなり感動したのを今でも覚えている。
それから筆者の本を何冊も買って読むようになった。
特に「心の壁の壊し方」という本が最も心に残っている。
本に付録されているDVD内のワークをやって、何度も感動して泣いた。
それは「予祝」のワークで、感謝とか喜びで心が溢れたからだ。
普段映画とか小説とか読んでもあまり泣くタイプではなかったけど、あの瞬間だけは違った。
何度もDVDを見てワークをするうちに、気づいたら僕は筆者のファンになっていた。
筆者の本を全て集め、毎日読み漁る日々が続いた。
そして、「永松塾」という筆者の運営するビジネス塾に入ることに。
実際にお会いした筆者はオーラがすごく、変なことを口走ってしまったのを後悔している笑
本書では、筆者のお母さんとの物語が書かれてある。
ボクは大人になるにつれ母親と接するのが苦手になってしまい、母親との関係を避けるようになっていた。
かなり冷たい態度もとってきたと自覚している。
だから、母親との関係を見直せればと思って、本書をとった。
筆者紹介
内容紹介
本書では、筆者の子供時代から現在に至るまでのストーリーを、母親とのエピソードとともに紹介されている。
子供の時も大人になった時も実業家として成功したときも、どんなに悪い時も、いつも母の言葉が筆者を支えた。
筆者の母は人に喜ばれることが大好きで、筆者が子供の頃、大分県中津市で夢だったギフトショップをオープン。
「目の前のお客さんを大切にする」効率を度外視したサービスで、多くの反響を得る。
そして、お店は中津市内に複数の大型店舗を構えるまでに成長。
その後お坊さんになったり、筆者の飲食店の運営に携わったり、フランチャイズ店のオーナーをやったりしたそう。
そんな筆者の母には、大切にしていた考えが3つある。
・子供に対する心配をする時間があるなら、自分の好きなことをやる時間に変える。自分が楽しそうにしてれば、子供も将来楽しく生きられると信じている
・子供がどんな状態でも、自分の機嫌は自分でとって明るく生きる
・何があっても子供の味方でい続ける
筆者は若い時、やんちゃな時期があって色んな人に迷惑をかけてしまったようだ。だけど、どんな時だって母は筆者のことを信じていた。
そして、筆者は経営者として成功を収め、大分、福岡にお店を持つまでになる。
さらに、講演家、著者としても活躍するある日、母にがんが見つかる。
その時、筆者と家族はどうしたのか。
そして、母の死んだ後にわかった母の本当の思いとは、、
ココロに残ったところ
ココロに残ったところがたくさんあるが、一部だけ紹介する。
筆者がたこ焼き屋の行商として商売を始めた後、挑戦したのがダイニングのお店。
お店のウリは、お客さんのバースデーイベント。
店内を一斉に暗くし、オーダーも調理も止めて、盛大に祝うもの。
口コミで次第に人気となり、県内だけでなく県外からもお客さんが殺到。
連日、バースデーイベントが複数回行われるまでになった。
しかし、始めた当時、筆者はバースデーイベントに乗り気でなかったという。
調理の手が止まって効率が悪いし、嫌がるお客さんもいるかも…。
そんな筆者の背中を押したのが母だった。
母のギフトショップは効率を度外視したことで成功していた。
目の前のお客さんに喜んでもらうために…
お客さんのために1個だけの仕入れなど、非効率なこともやっていた。
そんな母のアドバイスを素直に受け入れた筆者は、経営者として成功のきっかけをつかんだ。
ぼくがこの時同じ立場だったら、どうだろうかと考えてしまう。
効率重視で営業していただろうなと思う。
そのほうが楽だし、儲かりそうな気がするから。
だけど、本質は違う。
目の前の人を喜ばせられるから、もっと多くの人を喜ばせられるようになる。
どんなビジネスをやるにしても、本質的に大事なことだ。
筆者のお子さんが小学生の時、夏休みに勉強合宿をしたことがあったそう。
筆者は大の勉強嫌いだったというが、一度だけ教育パパになったことがあったそう。
そして、中学生になる息子の勉強を見ていたそうだ。
しかし、10日が経過する頃、母から諭されたという。
あの子には、勉強は向いていない。だけど、他に素晴らしい才能がある。
だから、無理に勉強させなくていいと。
つい、勉強しろと言いたくなってしまう人が多いだろうから、さすがだと思った。
勉強する子は勝手にするし、しない子はしない。
必要な時が来たら、自分でやるようになるから大丈夫、ということだ。
確かに、勉強ができると就職や転職で有利になる場合がある。
だけど、その人の本質とは何も関係がない。
特に学生時代、勉強ができないと自分を卑下してしまう場合があるから、見守ってもらえるとどれだけ心強いだろう。
感想
読み終わって、母親への感謝が溢れてきた。
そして、定期的に実家に帰って話をしようと思う。
筆者は、お母さんが元気な人は、世界一幸せだという。
失って初めてわかると言われるから、それだけ親の存在って大きいんだろう。
ぼくは、母に対する考え方が大きく変わった。
筆者がいうように、今の自分より若い女の子が必死に自分を育ててくれていたと思うと、何とも言えない…
親は特別だと思ってしまいがちだけど、違う。
一人の人間なんだ。
特に母親って、連絡するだけでも嬉しいものなんだと思う。
親とうまくいっている人はもちろん、親とうまく言っていない人にこそ読んで欲しい一冊。
きっと、ボクのように親に対する見方が変わって、改めて感謝できるだろう。
素晴らしい著書に感謝。
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