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うぃーーーんと4月2日

通りすがりの男性が、歩きながら髭を剃っていた。朝に食べながらは見たことあるけど、剃りながらは面白い。こっそり手で隠しながらやっていたけれど、うぃーーんて機械音が鳴っている。おしい。最近は小さい髭剃りが発売されて注目されいるみたい。ただ歩いてるひとから、機械音がしたら……急に星新一さんの世界観になっていった。

ホームにつくと、窓からある男性が手を振っていた。いつも同じところに並んでいる人。仏頂面しか見たことなかったけど、にこにこしてる。誰かな、好きな人かな、子供かな。いってらっしゃいって見送るのも見送られるのも、いい時間だよね。バイバイじゃなくていってらっしゃいなら帰ってくるから。

会社につく。朝は人が少ない。今のうちにと企画書を作ってみる。色々と調べているうちに脱線する。頭も脱線していく。
逆に脱線させて広げるのも悪くはない。ただ時間がないだけで、収拾すればよいとは思いつつ、制御するのは難しい。

昨年のこの時期にやった校正の通信教育を一応終わらせたということで、校正者の方から早速テストみたいなことをされる。ちょい焦り。鉛筆を握りしめて、30分間でやっていく。意外と覚えていることに感動して、去年の自分に感謝の念を送りたくなった。こんなに早速使うとは思ってなかったから、ちょっとね、焦るよね。
いざ答え合わせ。分かりやすく、漢字のへんとつくりの違いに弱い。幕と墓とか。目が滑っているのだろう。脳の補正機能ってときには厄介だ。

次号で編集長の担当する取材に同席させてもらって、原稿整理をしたりレイアウトを組むことになった。かつての誌面のページレイアウトを勉強する。文字数とかページが決まっていて、それに1行の空きも余りも出してはいけない。だからそれに見合う内容を聞き出してこなければならない。難しくない?ってなる。いや、難しいのだろう。頑張らねば。
他部署の人によると、9月ごろまでは褒めて伸ばされるらしい。そこからはちゃんと怒られる。

電車の広告、全部の言葉とかレイアウトが気になってきて目を閉じたくなる。情報量に溺れそう。新しい部署はインプットが多すぎて、混乱する。でもすぐにアウトプットが枯れるのだろうから、取ってだしにならないようにストックをと思いつつ、2日目も終わる。お腹すいた。
髭も伸びて、きっと手を振った誰かにおかえりというのだろう。1日はあっという間。

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