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境の松坂の石畳

今回は豊後街道にある産山村の国指定史跡「境の松坂の石畳」をご紹介します。

前回ご紹介した「弁天坂の石畳」を過ぎてしばらく歩くと、「御休所跡」があります。

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今は草木に覆われてしまっていますが、参勤交代に使われていた当時は、殿様が駕籠から降りてお茶を飲みながら休まれた場所だそうです。

御休所跡を過ぎると再び県道216号線に出ます。

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※県道216号線に出るところにある標識。

そのまま県道216号線を下っていくと、橋が見えてきます。
ここは産山村を流れる山鹿川と大利川が合流する地点。

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写真右手が山鹿川、左手が大利川です。
ちなみに山鹿川の源流は池山水源。このあと山鹿川は大野川となり、遠く別府湾へと注いでいます。

橋を渡ってしばらくすると「境の松坂の石畳」に辿り着きます。

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石畳は鋭角にカーブしながら162m続きます。標高差は40mほど。上り始めると、なかなか息の上がる坂道です。身一つでも息が上がるのに、当時殿さまの駕籠を担いで登った人たちは、どれだけ大変だったのでしょうか…。

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弁天坂の石畳よりも少し幅は狭いですが、造りはより緻密で、側溝もあります。

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途中には立派な石垣もありました。
梅雨時期なので、苔の緑が鮮やかでとても美しいです。ただ、下り坂は滑りやすいので足元にはご注意を。ゆっくりゆっくり下ってくださいね。

石畳を上りきると、なんとそこはもう大分県。

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産山村は阿蘇地域の北東部。大分県との県境にあるのです。

当時ここには肥後と豊後の境として松が植えられていて、それが「境の松」の名前の由来となっているそうです。

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なんとこの豊後街道は毎年、NPO法人自然を愛する会が主催する企画「参勤交代薩摩街道(肥後路)徒歩の旅」として、多くの小中学生が歩いているそうです。今年も開催されるそうですので、ご興味のあるお子様がいらっしゃればぜひ参加してみてはいかがでしょうか?詳細はNPO法人自然を愛する会のホームページをご覧ください。

NPO法人自然を愛する会ホームページ

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石畳に射し込む木漏れ日がとても美しかったです。

「弁天坂の石畳」も「境の松坂の石畳」も、とても静かで歴史に思いを馳せながら歩くのにぴったりの道でした。産山村にいらした際には、ぜひ歴史の道も歩いてみてくださいね。

次回は番外編、産山村にある日本一の大櫟をご紹介します。

※弁天坂の石畳の記事はこちら
※豊後街道の記事はこちら

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