見出し画像

日曜日のクルーメイト#0029 Empress of the Moon & the Sun


ハロー、クルーメイト。いかがお過ごしでしょうか。
冲方は低気圧な週末に負けぬよう相変わらず加圧タイツが手放せず、というか足放せず、かつての貴族のような姿で仕事場を闊歩しております。

16世紀になるとショースはオー・ド・ショース(短ズボン)とバ・ド・ショース(靴下)の上下に分離するようになった[1][4]。後者はニット製が一般であり、時代が下り現代のストッキングとなった[4][5]。

もとは、ショース(仏語=靴の意)ないしホース(英語=脚を覆うものの意)といったそうです。
ときを経て健康グッズになってくれた加圧タイツ、低血圧や偏頭痛に負けないための強い味方に感謝しつつ、本日も引き締まって参りましょう。


『月と日の后』サイン本送付!

今週末、全国に旅立ってゆく『月と日の后』にサインさせて頂きました! 壮観! まるで蒔絵のような表紙がずらり。
たくさんのため書き(お名前入りサイン)も書かせて頂き、嬉しい限りです。
なかにはユニークなお名前のリクエストもあり、楽しませて頂きましたよ。

八重洲ブックセンターさんでのオンライン・イベント応募も完売とのこと、ありがとうございます! 間もなくサイン本をお届けできるはず。ぜひイベント動画の公開をお楽しみに!

電子ではできないのがサイン。早くコロナ禍が収束し、読者の方々と顔を合わせ、握手をし、サインできる日が、再び訪れることを祈っております。

藤原彰子の、七十年にわたる愛と使命の物語、ぜひお楽しみ下さい!


『剣樹抄』1・2巻準備中! いざドラマの撮影現場へ!

『剣樹抄』の1巻文庫、2巻単行本の準備も粛々と進行中です。
ドラマの撮影現場にも近日、見学に伺うことができるとのこと。

見学の模様は、後日、オール讀物さんで紹介される予定ですが、こちらのnote記事でもお伝えして参りたいと思います! 乞うご期待!

現状、撮影スケジュールの膨大な表を拝見しつつ、どのタイミングで見学に伺うか編集者と相談中ですが……
とにかくまあ、朝から晩までびっしりの制作スケジュールには唸らされました。
どのシーンをどのようにして作り上げていくか、大勢が入れ替わり立ち替わり撮影に臨むスケジューリングの表を見るだけでも、時間管理の勉強になるほど。

朝から深夜まで、押すことはあっても巻くことはないと言われるハード・ワークに感嘆しつつ、関係者の皆様が健康に制作を進められることを何より祈念しております。


『骨灰』試し読み企画を準備中!

話は変わって、初のホラー長編『骨灰』が、KADOKAWAさんの野性時代誌にて連載中!
こちらの試し読み企画が準備されており、近く皆様にお披露目できる予定です!

ときは2015年、東京・渋谷駅の再開発事業において、広報・危機管理チームの一員として働く松永光弘は、ある現場を訪れたことがきっかけで怪異に襲われることに――

日本のホラーと言えば、ひんやり、しっとり、水気たっぷり、というものが多いと思いますが、今回の『骨灰』では、徹底的にからっから、かさっかさの、灼熱、火炙り、超乾燥肌ホラーを目指しております。

ぜひお楽しみに!

『十二人の死にたい子どもたち』タイ語版

画像1

こちら、ある日唐突に送られてきたため、なんぞ? と驚きましたが、タイ語版の『十二人の死にたい子どもたち』が完成とのこと。
契約したのが2018年だったのですっかり忘れており、思わず編集部に問い合わせてしまいましたよ。すわ海賊版?などと思ってしまい、大変失礼しました。長い時間をかけて翻訳してくれたのだと思うと感謝しきりです。
それにしてもカバーの筆の線が秀逸。13人目を示す赤い線だけの裏表紙がクールでオシャレ!

QRコードから試し読みサイトへ飛べるのですが、かわうそっぽい透かしが入っていて可愛いのです。不穏なタイトルのくせに児童書であるかのようです。

スクリーンショット 2021-09-18 16.58.56s


版元のサイトはこちら。

けっこうなタイトルが翻訳されており、ラインナップに入れて頂けたのが嬉しい。
いつかタイの方から感想が聞けると良いなあ。


クルーメイト・コメント紹介

さて。今週も皆様のコメントありがとうございます!
さっそくご紹介して参りたいと思います。

いつもありがとうございます。森人さんのコメントです。
これまた、すごいですな。最近のAIによる容貌生成テクノロジーはまさに目を見張るものがあります。

作られた存在という点では、人間とデータの区別がつかないというより、もはや区別そのものがなくなってきたといっていいかもしれません。
何しろネット上では、どんな個人もデータの塊に過ぎなくなるのですから。

もしかすると冲方も、ネットの外には実在しない、データだけの存在かも……??

さておき。
最近では「敵対的」と呼ばれる生成システムが主流のようですね。
AIを、「顔を造る側」と「ダメ出しする側」に分けて対決させ、無限にトライ・アンド・エラーをさせることで、精緻な容貌データを作り上げるのだとか。
作家が、頭の中にいつも批評家を抱えているのとまったく同じです。
これが、AI小説などにも応用されたり、あるいはAI批評家なるものが登場し、瞬時に何千本ものレビューを自動生成する日が来るかもしれません。

お次は薔薇肉舶載さんのコメントです。
そういえば以前、AIがヘイトフルになってしまって中止になったプロジェクトがありましたね。

Tayは最初「人類はスーパークール」と言っていたのに、24時間も経たないうちに、「好きなのは自分だけ。全員を憎んでいる」と語るようになり、フェミニスト嫌悪や人種差別的な発言を行うようになった。

すわ『ターミネーター』の世界が到来か? とザワザワさせられたものです。
もっと平和を広めるAIが到来して欲しいですよ、本当に。

そして、別の意味でAIと格闘し続ける人々もいるようで……ううむ、なぜ禁止されているかを考えてみようか、としか言えません。

一時期、シリにセクハラする人々も後を絶ちませんでしたね。
だいたいそういう行為は全部記録されてますからね。自分の黒歴史を着々と積み上げていくことになりかねませんので、ご注意を。

今週もフリーコメントをありがとうございます!
ぜひ、感想やリクエスト、ふと思いついたことや飯テロなど、お気軽に「#日曜日のクルーメイト」をつけてツイートして頂くか、この記事のコメント欄に書き込んで頂ければと思います!

ではここからは、スーパー冲方大戦Ⅱの感想コメントをご紹介。

スーパー冲方大戦Ⅱコメント紹介

全10回にて大戦Ⅱも完結。投票に参加して下さった方々に感謝しつつ、皆様の感想をご紹介。

森人さんのコメントです!
一連の投票の選択肢によっては、「選ぶなよ、選ぶなよ、だから選ぶなって言ってるのに~」というダチョウ倶楽部のような展開になりました。

通信妨害が選ばれたときは、ほとほと参りましたが、確かにそのおかげで、意外な白の活躍を見ることができました。
殺さないことで勝つインポスターというのは、まったく想定していませんでしたからね。
先述のAIにおける「敵対的」生成システムではありませんが、無茶振りによって生まれる創造性のありがたみを忘れず、創作に励みたいものです。

normal3さんのコメントです! ありがとうございます!
ヘイトフルな灰色だからこそ、全員が遠慮なくヘイトを返せるという、ある意味ガス抜きのような存在になりましたね。
もしこれで灰色軍団が結成されて、少数が抑圧される展開になると、ストレスフルな読み物になっていたので、灰色には悪いですが最後まで孤立していてくれて良かったですよ、本当。

確かに茶色は、一瞥即解の力を発揮することなく逝ってしまいました……。
酸素室サボタージュで数字を入力するなど、茶色が活躍する展開を考えてはいたのですが、あっという間に赤の餌食になってしまいました……。

さてこちらは、黒井真さんのコメントです。ありがとうございます!
今回はまさかの異能バトルに。
生身の人間に最も近い、白の無力さが際だったかと思います。異能同士でつぶし合ってくれないと、とても勝てません。

『月と日の后』もお読み頂きありがとうございます! 編集長との充実の対談になっているかと思いますので、ぜひお楽しみに!

さあこちら、新条拓那さんからのコメント、ありがとうございます!
投票によって、面白いものになりました!
通信妨害のあとの展開は、個人的にもなかなか良い出来になったぞ、と自負しております。

おお、本家でもすでにそんな変化が。いや、改造なのでちょっとあれなのかな。でも、特殊能力を与えるのって面白いのですよねえ、やっぱり。

余談ですが、以前、お仕事でフランスに行ったときに超面白チェスについてお話を伺いました。

チェスのコマの一つ一つに特殊能力があって、ポーンが自爆したり、ナイトが遠距離攻撃をしたりと、やりたい放題の改造ぶりに大爆笑しつつ、すごく面白そうだと思ったのを覚えております。
そのうちゲームの自作などしてみたくなるのですが、そう思ってから気づけば幾年も経っており……そろそろ本気でやってみようかしら。

再び薔薇肉舶載さんのコメントです!
安価スレ、まさにですね~。
あ、一応説明しますとですね、安価とはネット掲示板における投稿者の順番を示す、アンカーのこと。特定のナンバーの発言に従って、何かが決まる遊びです。
30番目の投稿者の指示に従うとか、誰にとっても意外な展開と結末になることが面白く、冲方も面白いと話題のものは見て回った記憶があります。
ユーチューバーが登場する前は、ネットでの遊びを代表するものの一つだったと思います。

同数投票にも正直悩まされました……。完全に矛盾する選択肢ではなかったのが幸いでしたが、悩まされた分、お楽しみ頂けたのが嬉しいです。

Kei.さんのコメントです。ありがとうございます!
もう二度と書くことがないと思っていたキャラたちが、作品の枠を超えてやり取りする面白さを冲方も楽しませて頂きました。
とりわけ今回は、多彩なキャラが集って盛り上げてくれました。またいつか(〆切に余裕があるときに)やりたいですね!


今回のスーパー冲方大戦Ⅱ、皆様の投票やコメント、まことにありがとうございました!
今月からプロモーションや取材が立て込むため、ちょっと落ち着いた頃にまた何か企画を立てたいと思っております。
以前募集した企画アイディアも沢山あることですし、順々に思案して参りたいと思います。

また、せっかくこうして面白いものがでいましたので、スーパー冲方大戦ⅠとⅡをまとめた記事を用意したいと思っております。
みなさまのおかげで、大変素敵な企画になりました! 重ねて御礼を申し上げますとともに、引き続きともに楽しめる何かを作り出せていけたらと思っております! どうぞよろしくお願いいたします!

あとがき

先々週からにわかに執筆以外の仕事が増え、ちょっとスケジュールが圧迫されがちな中、なんとかスーパー冲方大戦Ⅱも完結させることができました。
書き終わったあとは思わず脱力して、思い切りゾンビゲームをやってしまいましたよ。

コロナ禍ではなかなかスケジュールが確定しないことも多いのですが、来週の当記事では、ドラマ『剣樹抄』の撮影の模様など、お送りできるのではと思っております。
ぜひお楽しみに!

台風一過の晴れ間が訪れて欲しい日曜日、皆様におかれましてはぜひ晴れ晴れとした日曜日をお送り下さい!
冲方丁でした!






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?