「ゲットアウト(2017年の映画」)
「ゲットアウト」をアマゾンプライムビデオで見たんです。
一瞬の光に人間性の灯火(ともしび)を見た。感動のヒューマンサスペンススリラー。
オススメです!
Filmarksの感想
あらすじ
黒人男性クリスは白人女性の恋人ローズの実家に招待され歓待を受ける。そこは黒人使用人が仕える古式ゆかしい邸宅でこれから親族関係者総出のパーティが始まるのだという。パーティーでも非常に親し気な歓待を受けるクリスだがパーティに漂う奇妙な違和感に気が付いてしまう。
「この屋敷は何かが変だ」
と、こんな感じの穏やかな導入でありながら、この時点ですでに大部分の仕掛けが完了しているという優れた脚本が魅力の作品です。「ポリコレを逆手に取ったホラーコメディ?」的なものを予想していたのですが、舞台説明から想像するような展開にはならず、ポリコレどころじゃない、より巧妙でより深刻なストーリー展開、ひりつくような恐怖を醸し出す俳優陣の熱演。無表情を演じるってすごすぎて怖いよ。
ゲラウト! ゲラウト!!(出ていけ!!出て行ってくれ!!)
そして、ストーリー上のある地点から先はそこまでに散見されてきた違和感が一気に結びつき、背中を逆流した汗にアロハシャツが貼りつく。ここまでの話は上から聞いてないぞ!! 逃げろ逃げろ!!! (ガチャガチャ)ヒッ!?ドアが開かない!! たすけてー!!こんなのってないぞ!!(怖)という展開に辿り着いてしまうのです。この恐怖感は他人事ではない。あなたも味わったことがあるはずのそれだ。
こわいよーおもしろいよー
そんわけでめちゃくちゃ怖いので観てください。スプラッター描写や暴力要素は控え目なのでご安心だけど生理的心理的な忌避感はやばい。怖いだけではなくて上等のおもしろいもあります。デブ親友は救い。"上っ面ばかりの人間"は信頼できない。そのことがよくわかるはず。そして「人間性を取り戻す光」な。クリスはある出来事が心に深い傷を負っていて、ある行為を通して人間性を回復していく。なんて尊いんだクリス。お前は内面も含めて真の男だ。
美術や特殊効果(特定状況下)の映像も素晴らしく、恐ろしくよくできた映画です。(特定状況下)の環境を深く体験させておいて(特定状況下)の生活を容易に想像させてくれる親切さ。その親切さは辛いからいらないよ。こわいんだよ、その丁寧さが!!
いやー映画でよかった。フィクションでよかった。フィクションだよね……?
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