見出し画像

【GABAN】手作りカレー粉戦記

カレー粉調合セット

雪予報の目前の週末に『パラサイト』で見た韓国ジャージャー麺でも作ってみるかと輸入食品店へ出かけたら例の麺が売っていなかったので気落ちをしていたところに「カレー粉調合セット」を見つけた。以前よりカレー粉の調合を試してみたいと思ったのでスパイス調合セットを買ってきてDIY精神をワクワクさせながら帰宅して調合してみよう。そういうことになった。

GABAN 手作りのカレー粉セット 100g

カレー粉を構成するスパイスは二十種類。馴染みがあるもの無いもの色々あるけれど、個別に香りを楽しみながらボウルに投入していく工程が楽しい。
スパイスの全選手入場。「黄色ォォォォい!説明不要!ターメリック・うこん!!」等と実況しながら「これはカレーだな」「え?これがカレーに?」という知的好奇心を満たしながらDIYしていく。

なお、この工程はお子様と一緒に楽しめます。知育菓子です。食べれるねるねるねるねです。お子様が大好きなカレーを「作ってあそぼ!」するのはワクワクさんなので良い刺激になるのではないかな。(辛み成分のカエンペッパーは量を調整できるご安心ください)

二十種類のスパイスを全て投入してフライパンで油と馴染ませていきます。それぞれの個性が発揮されていたスパイスもこの時点では混じり合って「カレー」としか言えない状態になります。

注意点はスパイス粉が舞うのでマスク着用を推奨。またスパイスと油を馴染ませていく工程でレンジ周りがカレーになるので防護柵を用意すること。

カレー粉の調合が完了。冷ましたらコーヒーの空きビンに封入して密閉する。2日ほど寝かすと味が馴染むらしい。とはいえ、せっかく作ったカレー粉の味を確かめずにいられるだろうか。(いえ、それはできない)


実食……それは無味。

フライパンに余ったカレー粉を水で溶きほうれん草とバラ肉で炒め和えしてみる。実食だ。

……無味!! 賢明な読者諸君はご存知であろう。スパイス調合セットに塩や砂糖は含まれていない。この時点では香りだけの無味なのだ。我々は市販のカレー粉をナメすぎではないだろうか。S&Bのカレー粉の缶詰。ふたを開けるだけで魅惑のカレーワンダーランドへ到達する。ハウス・バーモントカレー。あれほどの手間と調味がワンコインで完成している。我々は企業努力をバカにしていないか。カレー闘技場は思い付きでカレー粉を調合したばかりの力自慢が勝てる世界ではない。リスペクト!

スパイスを混ぜ始めると市販カレールウをバカにする言動を見せるものがいるがそれは間違っている。「どう見えるかというより、どうやって造ったかなんだけど……」そういうことだ。分からないまま興味をもち想像をする。ラブリスペクトラブ。愛と闘争は表裏一体、同じものなんだ。

そして実食してお前は実感に至る。カレー味に加えるべきは塩分と甘味である。スパイス調合セットには「チャツネ推奨だがバナナ、リンゴ、マーマレードで代用できる」とフルーツ由来甘味を推奨している。ここで脳裏にあのキャッチフレーズが流れる。「リンゴとハチミツ恋をした」これだ。一番の近道は近道だった。カレー粉を調合するだけでは終わらない。甘味と塩で調味をしてこそカレーは完成する。Practice Everyday。

失意と共にカレー未満炒めを食べてぼくは泣いた。

カレー粉が馴染み次第、真剣勝負を開始する。

数日後

おれは自作したカレー粉を味見した結果、まったく無味なことに気が付いた。市販のカレー粉とは明らかに違う未調整の存在。ワクワクした。つまりコレを使えばどれだけスパイスを効かせてもしょっぱくないということだ。

骨付き鶏のスープチキンカレー

コンソメのダシを張りフルーツと玉ねぎを加える。カレーの九割は玉ねぎでできていることを知っていましたか?知らないのですか?それくらい気持ちで玉ねぎを加える。うまみの塊であるトマト缶も加えていく。今日のメインは骨付きチキンだ。ヨーグルトとカレー粉に合えた鳥のチキンを圧力なべに投下して加圧。さらっとしたチキンスープカレーの完成だ。

これがとにかくうまい。骨離れしやすい鶏肉がほろりほろりと骨から外れ軟骨がとろける。うまい。

ちょっと作りすぎたのでスパゲッティソースにリメイクする。トマトベースだから当然うまい。カレー粉ぜんぜん減らない。無限に残っている。

野菜マシマシ無水ドライカレー

ドライカレーといえばどちらを想像しますか。私は水気の少ないカレー塊がメシに乗っているものを想像しています。キーマカレーに近い形態。あなたが想像しているのはたぶんカレーピラフです。

嘘って程の野菜を粉みじんにする。キャベツ、ニンジン、玉ねぎ、ナス、ピーマン、あと楽しいものをいっぱい。それにカレー粉とひき肉を加えて行く。水気は野菜からの水分で十分。顆粒コンソメを加えて炒め煮していく。甘味はケチャップでつける(あとで調味料を加えるため)

ライスを平べったく盛り付けてドライカレーを重ねる。さらに目玉焼きを乗っけたら完成。ンまい。ハイチのドライカレーみたいだ。

そして、仕上げに常備しているスイートチリソースとチーズを合わせてタコライス風にしてみる。うんまい。

しかしまだまだカレー粉が減らない。

今度はカレー味噌汁をやってみようかな。味噌とカレーは相性が合うっていうもんね。虹色ラーメンで読んだ!

#おわりです

いつもたくさんのチヤホヤをありがとうございます。頂いたサポートは取材に使用したり他の記事のサポートに使用させてもらっています。