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『ギロチナイゼーション1582』凶刃は時空を越える

見えないのか? ほら、あいつだ! 近づいてくる!
──松の廊下で錯乱した大名の言い回し

いやあ、最高ですね。怖いですね。偽史ですね、伝奇ですね。

こんにちは、お望月さんです。
Note連載小説『ギロチナイゼーション1582』が完結しました。
人道的な誰も傷つけないための行動倫理と武士道の倫理が衝突。16世紀VS18世紀。ノブナガ対ギロチン。一定の法則で行動する殺人鬼。怪談です。

冒頭のセリフは原作に出てきませんが、法則があるので怪談が無限に広がっていくのです。都市伝説です。怪奇ギロチン男(親切)が来る!

▼筆者のご紹介

作者はマツモトキヨシさん。幻想・科学・不条理小説を次々と発表しているNoteでも有数のハードコア作家です。

▼逆噴射小説大賞での活躍

作品のご紹介

今回は完結記念にあらすじ感想を加えて紹介してみます。歴史小説、処刑、慈悲が好きな方にはオススメできます。

批評家大絶賛!!16世紀末の本能寺に18世紀末の処刑人が出現!!
「安心なさい」
「苦痛がないように首を刎ねてやる」
時空を越え凶刃が舞う『ギロチナイゼーション1582』登場!!

(あらすじ)
焼け落ちる寸前の本能寺。織田信長が白刃を自らに突き立てようとした時に死神が現れた。「ハラキリはやめなさい」「安心なさい」「苦痛がないように首を刎ねてやる」その瞳に宿るのは狂気か慈悲か!?

パイロット版(逆噴射小説大賞投稿)
本能寺に出現した怪人(ギロチン)が織田信長に迫る!タイトル文字と炎が重なって読みにくいのがアニメイシヨンの「ボーンインレッドブラック」をほうふつとさせる。

第一話
パイロット版をベースに文字数制限を撤廃した重厚なギロチンが執行される。「宋易か」「ハラキリはよすがいい」細やかな変更点が風格を増している。そして、パイロット版のその先、フランス革命期のギヨタンの視点に移る。虜囚となった彼が出会う「面会人」とは。

第二話
次にギロチンが向かう先は織田信忠の居城。ギロチンに立ちはだかる護衛の武士だがギロチンを認識できる武士とできない武士に分かれてしまう。なぜギロチンが視えてしまうのか。一定法則で恐怖が発生し実行される。この物語は紛れもない怪談だ。

第三話
ギロチンが信忠に迫る。ギロチメイドポータブルDIYギロチンを携えた怪人が往く。「ギロチン対戦国武者」!!読者諸兄はこのような乱闘をご覧になったことはあるだろうか。ギロチンを鞘走らせて首を落とすギロチンを止められるものはいない。刃は鞘に戻った。このギロチンを使用した殺陣が抜群で謎を振りまきながら解決していく姿が最高です。

第四話
虜囚となったギヨタンが「面会人」と相対している。生存と信念を賭けた戦いは互角に終わり「面会人」が現実世界へ戻ってきた。その男の名は宋易。後の利休である。そして、18世紀末と安土桃山の倫理観が堺で衝突する!!

第五話
宋易が異人と語る。現在、そのような処刑装置は存在しない。しかし聖性は時を越える。「迷える魂を導きなさい」宋易は山崎へ発つ。明智光秀の身柄を確保するために。ギロチンを巡り偽史が激しくドライブしていく。

第六話
宋易とギロチンが接触。宋易を突け狙うギロチンの瞳から宋易はその洞察力故に深淵を覗いてしまう。「この存在が見える理由は……!!」当事者にとっては確定的な逃れえぬ死神。読者にとっては最高の怪談が実行される。

第七話
ギヨタンここに死す。処刑装置から刃が滑り落ち彼が未来で切り落とした人々が見守る刃の先端がギヨタン=ギロチンにめり込んでいく。彼の救いの旅はどこへたどり着いたのか。最終カットはぜひ映像で見たい。早く映像化オファーを出すべき。

おつかれさまでした。
こんな高品質ホラーはめったにないよ!読んでくれ!頼む!頼む!!

【追記 参考文献が公開されて箔がつきました】


#NHKは早く映像化をしろ #小説 #偽史ざんまい #偽史 #コンテンツ会議 #読め

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