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下降し続けるエレベーター

こんな夢をみた。

私は書店員として書店にいる。応援に呼ばれた知らない書店。モールに入っているインショップで店内はとても広い。

知人の老齢の書店員の方がやってきた。最近、私の勤務先の近くの店舗に異動でやってきた方だ。急な異動で大変ですねと話をする。その方が気に入って仕入れたくつ下が本よりもよく売れているそうで、サンプルをいくつか見せてくれた。部分的に革が組み合わされていて足の形にフィットする凝った縫製。これで400円というから、それは売れるだろう。

いつの間にか私が以前勤めていた書店の店長も応援にきていた。ストッカーを開け、覗き込んで作業をしている。挨拶をしたが無視される。私は気まずくなってその場を立ち去る。

そして、私はそのままひとりで食事に行くことにする。エレベーターに乗り、二階を押す。書店は一階の物販エリアにあり、二階がフードコート、三階が飲食店フロア。

私しか乗っていないエレベーターは二階を通り過ぎて三階にも止まらずそのまま上がっていく。あれ、と思っていたら最上階の五階に到着。台車を推した作業員の人が二組、それ以外にも汚れたツナギを着てヘルメットを被った作業員の人が数名乗り込んできた。私は端っこで小さくなって立つ。

私は再び二階のボタンを押す。窮屈な状況で誰も喋らず静かにエレベーターは下降する。

そして、またもエレベーターは二階に止まらない。えっ、と思っているとエレベーターは一階を通過してどんどん下降していく。気づけば、地下五階、地下十階というボタンが出現して黄色く光っている。

慌てた様子の私をみんながじっと見ている。もう一度、二階を押そうとすると手を伸ばすが、地上階を示すボタンはすべてなくなっていた。エレベーターはどんどん下降していく。

ここで目が覚める。

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