水面の向こうへ

水面を覗き込むと空がみえた
雲は流れ 鳥が羽ばたき
ゆらめく水面に指先が触れる
雲は消え 鳥が落ちる

踏み出した足先に炎が伝う
火の粉は散り 蝶が生まれ
立ち止まる私を炎が抱きしめる
火の粉を飲み込み 蝶が飛び去る

9月の風が私を連れ去る
時は流れ 目が閉じられ
あの日のことが思い出される
時は消え 私は風の中で
くるくると舞う

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