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いま日本に紹介したいアジアのクリエイターを毎月ピックアップ!9月のProspectiveは 🇨🇳 Yoyo Lee

Prospective
いま日本に紹介したいアジアのクリエイターを毎月1組ピックアップする ubies Newsletter 内の企画。今月の選者は、中国のEric Zhu

Eric Zhu によるイントロダクション:

グラフィティアーティストであるYoyo Leeは、ストリートアートに大きな情熱を注いでいます。遊び心のある自由なスタイルを志向する彼の作品は、アーティスティックな言語を流行の商品やさまざまなクリエイティブメディアに統合しています。自由、気まま、エンターテインメントが彼の創作の中心的価値観です。さらに、奇妙でエキゾチックな思考は、シニシズムへの理解を示すものでもあります。また、彼の作品には多様な表現手法が見受けられ、想像力と創造性に富み、中国で最も影響力のあるストリートアーティストの一人となっています。

彼は、幼い頃から絵画を学び、美術において確かな基礎を築いてきました。2000年初頭に輸入されたグラフィティアートに出会い、中国におけるグラフィティアートの先駆者の一人となりました。彼のこれまでの芸術創作に対する不屈の努力は、単なるグラフィティアートに留まらず、様々なメディアを使った総合的な創作にまで及び、より広範に土台を築いています。そして、輸入文化と中国の伝統的な芸術を融合させることに成功し、新興文化のトレンドを鋭く捉えています。

最近の作品には、東洋的な魅力にあふれた光と影のグラフィティ、青白磁の皿のグラフィティ、アトミックキャットの彫刻、中国的な持ち味とアバンギャルドな視覚表現とを兼ね備えた人気の絵画作品シリーズなどがあります。この10年間、毎年恒例のPAPIPAPI POOL PARTYや、パートナーと共に深センで設立した "Hapoブランド" が主催する多くの興味深い展示会や活動は、若者たちに温かく迎えられ、深センの精神文化に多くの驚きを与えてきました。

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Eric Zhu の選考コメント :

広東省の改革開放期における代表的な芸術的、人文的サンプルを求めるならば、中国の社会改革の最も重要な先端部で育ってきたYoyo Leeは、最も典型的な例の一つです。

客家人と汕頭人の子である彼は、自らの血筋と同様に、自らが生きる時代にも類似しています。幼少期と思春期に経験した経済状況、大衆文化、大事件などが、彼の同時代性を形成し、真の感性、美学、個性に影響を与えています。自らの洞察力と歴史的、現存的な認識を通して、過去と現在を芸術的に解釈しているのです。

アートは決して大それたものではありません。しいて何か本物があるとすれば、それは現在の自分自身に他ならないのです。Yoyo Leeは、正統派の芸術家としての訓練を受けた訳でもなく、自分のアイデンティティを一定のルールに当てはめた訳でもありません。この時代の文化的変化を経験して、大衆文化の本質を洞察し、内省的な方法でアートの真正性を保っているのです。

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Yoyo Lee

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👉  Yoyo Lee's Instagram


📩 このコンテンツは、9月9日配信の ubies Newsletter vol.3 に掲載されたものです。

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