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WE ARE IN THE SAME GAME 2021のユニークな派生プロジェクトを中国深圳で展開。公式サイトのデザインも手掛けるなど、プロデュースとクリエイティブの両面で多大な影響力を発揮するEric Zhuのインタビュー

WE ARE IN THE SAME GAME 2021(以下、WSG) は、ubies Consortiumが主催する"アートに想いを乗せてアスリートを応援する"プロジェクト。クリエイターがつくりだすアートというバトンをサポーターが受け取り、アスリートの元へと届ける、コロナ禍において様々な立場の人々が互いに励まし合い、越境・共創するプラットフォームです。

公式サイトのデザインの他、中国深センでのユニークな展示など、様々な派生プロジェクトを手掛けられたEric Zhu氏(Shenzhen Fringe Art Center / Intox Design & Communication)にお話を伺いました。


-- ubies ConsortiumのミーティングでWSGの提案をした際、強く賛同してくださったのが印象的でした。その理由は何だったのでしょうか?

Eric : いまはパンデミックという特殊な状況下にあるので、オリンピック開催の是非について国際社会全体で議論が交わされました。しかし、スポーツの精神とはまさに、人類が共に困難に立ち向かおうとする信念に基づいています。私は"WE ARE IN THE SAME GAME"が意味する理念に強く共感すると同時に、このプロジェクトを通じて、アスリートへの関心度を上げたいと思いました。また、人と人が励まし合い、サポートし合うことは特に重要です。共催する団体としての私たちの共通の思いは、このプロジェクトを通じて、アーティスト同士の国を跨いだ交流の機会を提供したいのです。特別な価値があることだと信じています。


-- 今月のNews Curationでも触れられていた展示イベントについて、解説をお願いします。

Eric : まず、アスリートに関連する要素を用いて作品を展示したいと考えました。すると卓球のボールが行ったり来たりして、競技にも、対話にも思える様子が思い浮かんできました。また、集まった作品を観察していると、相互に関連性が内在する作品が多いことに気が付きました。あるものは伝えている理念が似ていたり、またあるものは色使いや形状がうまい具合にぶつかり合っていたり。それらの作品を組み合わせて、スポーツをしながら展示物を鑑賞してほしいという思いもあって、卓球台を用いて展示することにしたのです。

Eric : 作品の鑑賞法を増やすと同時に、新鮮さと面白さを加えたのです。会場の使い方についても、お客さんが全ての作品を俯瞰で見られるように、メインフロアを下の階に設置しました。また、この展覧会の来場者は主に家族連れです。台の高さを下げ、角は丸く、素材は柔らかく、環境にも配慮した卓球台を用意して、特別に子供が使いやすく制作し、安全の確保に努めました。

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-- パンデミックの影響で延期になっている企画もあります。

Eric : 声援としての作品を届け続けるためには、様々な媒体を通じて様々な方法で表現しなければなりません。そこで、作品のプリントTシャツを販売し、収益を寄付することにしました。アーティストにも自らの作品がプリントされたTシャツを着て、SNSでアスリートに声援を送ってもらいたかったので、一部のTシャツを関係するアーティストに贈りました。私たちは今後も絶えずプロジェクトを改善し、サスティナビリティのある生産、制作、発信をしていくことで、WSGとその派生物についてさらに認知を広めたいと考えています。

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-- ちなみに、Ericさんの最も心が躍った瞬間はどんな時でしたか?

Eric : Bàng!では、子供たちの参加や表現を促進する目的で、ジュニアガイド(Junior Docents)プロジェクトを特別に立ち上げました。10名のジュニアガイドが数100名の観客をBàng!のSporter Exhibitionを案内し、アスリートの感動的なエピソードや、それぞれがオススメのWSG作品を紹介しました。このプロジェクトに参加したジュニアガイドは、とても真面目に一生懸命がんばっていました。アスリートのように常に挑戦し続ける姿勢やお互いに助け合う連帯感に、私は深く感動しました。

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👉  FAC:Shenzhen Fringe Art Center
👉  Intox Design & Communication
👉  WE ARE IN THE SAME GAME 2021


📩 このコンテンツは、9月9日配信の ubies Newsletter vol.3 に掲載されたものです。

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