猫のはなし あたらしい旅立ち#日月朝録
おんちゃんが旅立った夜から2日
{ 数日前の過去とイマを行き来しての忘備録思いのままに・・・}
相棒のハチワレさん‘えほんちゃん‘は朝方 聞き慣れない鳴き方を何度かしていた.
呟くように,わたしに問いかけるように,そんな感じ
時折りキョロキョロと空を切る.
駆けっこのいつもの相手はいなくて,戯れつき絡み愛情表現を受けとってくれる相手はすぐ側に…ここにいない
でもそう思うと,この一年経つか立たないかの期間よくおんちゃんはえほんとの絆を結んでくれたなあ 相棒という呼び方がしっくりくる.
此処に現れてくれて本当ありがとうおんちゃん.と言ってしまうとえほんちゃんの為にと,主役とそうでない者の立ち位置を言い表してしまう感が出るが,そうじゃない.
遺った側からするとそう思いたい.そうやって出会えた奇跡を味わっていたいイマなんだろう.そう慰めるしかないイマなんだろうか.
すごく凄く目の奥の方から捉えるようにこちらを凝視していた.目を見開いて
ゆっくり覗き込むようにしてみたり.時間が経つと共におんちゃんの体の周りを窺う,踏んづけながら,体は反応はない,最近激しさを増していた‘ガブガブ‘ 首元を噛もうとする,えほんは何を感じているのか,ゴソゴソとちょっかいを出す仕草をする.
そして,夜更けいつもと同じ部屋で眠る.
おんちゃんはわたしの後そばで倒れた時の姿勢のままだ
もう動かない
あの時おんちゃんはボックスの上に乗っていたの?少し高い棚の上?
そうだとしたら倒れる向きが違うんだろう..床にいた,突然の発作…?倒れた時にそこにあった餌入れトレーに当たったみたいで大きな音と同時に中に残っていたカリカリが飛び散っていた.
振り返って状況は何が起こったのか…わたしには上に記した場所から何かで落っこちちゃったのかと(たまに失敗してズッコケるなことあったから)一瞬そう思った.でもすぐにおんちゃんの非常事態な様子がわかった.発作が襲ったのかと.おそらくそう言う事だったんだとしか考えられる.
心臓マッサージは!?どうすればいい?!何をすればいい!?と動転し自分に叫び続けるもすぐに細やかな動きも視られない.こんなに小さな体に何をできる.
※以下続き更新12/26
大きな座布団がある,よくあちらこちらに座っていたりした中の一つ
ここ(タオル・手編みの敷物)をベッドにしピンクのタオルをその体にふわっと掛けた
涙が流れてはこの出来事に打ちひしがれる思いに襲われる
朝を迎える
おんちゃんは同じ姿勢のままだ
えほんちゃんはそれでもおんちゃんの体の周りをうろうろゴソゴソと撫で回すよう
動かないねおんちゃん
キンと冷え切った朝と同調した冷たい体の猫,ふんにゃり柔らかい猫ではなくて
硬くなった体の猫,ピンクと黒の斑点だった肉球の血色は消えた,開いた眼が閉じきらなかった
撫でながら「ありがとうね」 「おんちゃん」と声をかける
太陽が昇り,支度をする
お別れの時
うちに咲いたお花を手向ける.冬も12月で花などないに等しく
かろうじて咲かせてくれていたワインレッドな菊と1本の黄色の菊,それから
花を付けているローズマリーを
正午あたりに火葬場へ
お線香をつけ,手を合わせる,とても簡素な形かもだけど「ありがとう大好き」を送る
澄み渡る冬晴れの空
わたしのこころがジリジリするよう
細些なことが障るんだと思う,大切に大切に扱うばかりに想うばかりに
その後日常をこなすように時間に居ながら,
空間のやけに静まり返った部屋は全く別物だ
そんなことに思い知らされては,打ちひしがれる胸から込み上げては流れ…
嗚咽してしまう.1週間経つ今もやはりまだ時々ある
何がって,えほんちゃんが不憫でならないと感じるからでもある
あんなに一緒に毎日なんだかんだ戯れ合っていた,ふたり
1月からひと月相部屋で,お年頃のため別室にして2ヶ月ちょっと,すべて支度を終え5月から新生活.先住猫さんとも実質的に3つの同居生活がはじまったのだ.
そうか本当たったの7ヶ月と半月ちょっとプラス最初のひと月
これが猫たちが同居新生活を共有した月日
その間の3つの猫たち完全別室生活中は,もちろんわたしは其々とずっと一緒です.
3つになってからなのでその期間がまさにおんちゃんが居た月日,11ヶ月と10日
1月9日...12月19日
こんなことまで記録しておきたくなって
あらためて感じるものがある
えほんは,時折り呟くように数回鳴くことがある
聞いたことない鳴き方だった,囁くように
その声もくうを切る
わたしを見つめるわたしに訊ねるようだ
おんちゃん,どこ行っちゃったの?
あの隔離生活の時とは状況は違うまったく
気配や鳴き声物音がどこか別室から感じられるのでもないのだから
おんちゃん・・・
そうただ呼びかけることは慰めだ
でも呼び掛けたくなってしまう今は
ありがとう おんちゃん
どれだけ呟いても呟いても
愛が増すばかりで,体には触れらない声が聞こえない
それがすべてではないとわかっているようでも
どうしたって,生きる体はなかなかまだ追いつけないよ
愛そのものだったおんちゃん
大好き 愛してる
きっとそう,このキュウっと胸の切なさは限定ものよね
いつか穏やかに微笑み思い出してはおんちゃんの愛を抱きしめらる
おんちゃんが旅立って,3日後の冬至の朝
何の知らせか,,‘‘アニマルコミニケーション‘' を見せられた
多分わたしこれをやりたいんだ.
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