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森羅万象_2/2

それでは、つづきをどうぞ『カエルと山神』
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前編はこちら
https://note.com/uakoko_ola/n/n1abeaa19c556 
 
 

カエルが、山神様 と何度も言っていたのだ。
 
 
 … …
 
 
カエルは、「山神様」と一言いって、北の方へ
北の方へと、一度も後をふり向かないで行く
 
山神は、とつ然のことなので意味も分からないで
あやつられているように、カエルの後をついていった。
 
 
 … …
 
 
 
だいぶん歩くと、北の方から、
小鳥の声が聞こえてきた。
 
カエルは急いだ
 
山神もつづいて急いだ
 
 
 
 … …
 
 
 
とちゅう、花がいっぱいな所で
 
カエルがとつ然、いなくなり、山神は手に
二、三本の一番きれいな花をもって迷ってしまった。
 
その中を、ふらふらと、迷っていると、
川が見えてきた。
 
 
 … …
 
 
 
大きな木と、川の間に、女の人がいて
ワイワイしている
その女の人は、女神だった。
 
山神は、女神のそばに行き、いろいろ話した。
 
 
その時から、二人は何もかも気が合って、好きになって、いっしょにくらすようになった。
 
 
 
 … …

月・日がすぎるのが早く感じるようになった。
 
 
 … …
 
 
ある日、どこからか、
まえに二度聞いたことのある声がした。
だけど今度は、まえの「山神様」と言うのではなく。
 
 
女神様 女神様 女神様
 
 
と、聞こえてきた。
また、あの時のカエルなのだと思って、
外へ出て探してみると、やっぱり、
あの時のカエルだった。
 
 
山神は、カエルに「今度は女神をどうするきだ」
と、どなりつけるように言うと
 
女神がのぞき、カエルは女神のそばに行った。
 
 
山神はおこって、カエルをけっとばしたが、
それでもカエルは、女神のそばに行くと、
 
山神は、もう一度けっとばした。
 
 
 
 
 … …
 
 

女神は、「かわいそうよ」と言って
小さいカエルを守ってやった。
 
 
二人が向かい合っているすきにカエルは、
女神の手のゆびの一番短いゆびの所に
 
ピョン
 
とのった
 
 
 
 … …
 
 
この地方には変な伝説があった。
 
 
 … …
 
 
 
『そのカエルが、女の手の一番短いゆびの所にのってしまったら、女の人は、カエルぐらいの小さくなり、いっしょにくらす』
というのだ
 
 
だから、二人をくっつけてくれたカエルが、
その時からは、女神とくらすようになった。
 
 
山神は、わけが全々、分からなく、悲しくなって、泣いていたら下の土が、なみだでけずられていき、円山川に、つながって、海に流れていった。
 
 
 
 … …
 
 
 
数年後、人間ができたころ
 
山神は、人間の女の人と、仲良くくらしました。
 
 
女神も、カエルとくらす毎日が、
楽しく日々をおくりました。
 
 
 
 
 
 
おしまい
 
〈 おまけ 〉

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