平安時代の陰陽師、言葉を自在にあやつっていた説
急におもいつきを語りだすヤスです、こんにちは。
そうです。今昔物語集などに出てくる陰陽師・安倍晴明です。夢枕獏の小説を野村萬斎が主演で映画化もしました。マンガの題材にもよく使われます。
式神とよばれる妖を自在にあやつり、人や政治の運命を占い、奇妙な呪いで病気を治したり、人をあやめたりする陰陽師です。
まるで超能力者や超常能力をもつマンガのようなキャラクターで描かれるのが陰陽師・安倍晴明です。
高田崇史さんが書かれた推理小説「QED 式の密室」では安倍晴明は能力者でもなんでもなく、貴族なのに平民と通じていたと新解釈をしました。
貴族には平民が「みえない」。昭和時代に親から言われませんでしたか?浮浪者を「みちゃいけません!」って。今の時代ならなにかと問題になる発言ですが、事実です。その考えがいいか悪いかの問題ではなく時代です。
貴族にとって平民は人にあらず。みえない。みちゃいけない存在なんです。明確なカースト制度が日本にはありましたから。
安倍晴明は、貴族にみえないナニカと通じていた。晴明が使役したと言われる妖怪のような姿のみえない式神。十二神将とよばれる最強の式神は晴明によばれないとき、一条戻橋の下で待機していたと言われています。
安倍晴明の邸宅を貴族が訪れると「勝手に」扉がひらき、みえないナニカがお茶を運んでくる。
貴族にみえない存在。
人に非ざるもの。
橋の下で生活している。
つまり、安倍晴明は貴族にもかかわらず平民と通じていた説です。
陰陽師は政治にも深くかかわっていました。政で重要なのは情報です。晴明はカラスやネズミ、犬、クモなどを使役し、情報をあつめていたと言われています。
これら動物もすべて「平民」のことならば……。
安倍晴明は狐の母親をもつと言われています。女の狐。女ギツネ。夜の世界の方だったかもしれません。
そして晴明が唱える奇怪な呪文。これはね、平民言葉じゃないかな。
今の時代の言葉は平安時代ではまったく通じないんだそう。当時は大和言葉ですからね。今の言葉が通じるのは平民が成りあがった戦国時代からです。
だから晴明のつかう奇妙な言葉とはそのまま「平民の言葉」だったのかも。
貴族にみえない平民と仲が良いのなら、諜報活動も暗殺活動もやりたい放題です。そんな平民と分け隔てなく接する晴明を貴族はおそれました。
ある邸宅にて。
貴族数名と晴明が廊下を歩いていたら庭に「蛙」がいた。調子にのっている貴族が晴明を挑発しました。「安倍晴明よ。お主の能力であの蛙をあやめてみせよ」。晴明はひとこと「殺生な」といい蛙を何もせずあやめます。
今昔物語集に出てくる話なんですけど、庭にいる蛙なんて、ふつうみえます?どれだけでかい蛙なんだよ。
そして「殺生な」とつぶやいた。蛙=かえる=かわず=川衆。川で生活している平民が庭にまぎれこんでいた。それを晴明は式神をつかいあやめた。貴族には平民が「みえない」。
貴族と平民のことばを自在にあやつった安倍晴明は、たしかに最強の存在だったかもしれません。
……今日、なんの話だ。
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